平維茂(生没年不詳)は今から千年以上前、平安時代の後半に桓武平氏の一族として平兼忠あるいは平繁盛の子として生まれたと伝えられています。(「今昔物語集」「尊卑分脈」) 維茂はその後平将門の乱平定で歴史に名を残す伯父の平貞盛の養子となり余五将軍と称されました。これは貞盛の15番目の子(十を超えた余りの五)という意味で、鎮守府将軍、陸奥守である養父貞盛が支配した陸奥の地を継承し「国の然るべき者として兵三千人ばかりを」擁する力を蓄えていたとされます。11世紀のはじめには豪族の藤原諸任の叛乱を制圧し、鎮守府将軍に補任されたとされています。