1311k_tatibana of Metal Art Museum

　金属と対話を重ねるようになって橘智哉の作品は生み出されます。素材とたわむれることによって生まれる作品は、装飾が幾重にも重ねられ「橘バロック」とも呼べるような独特のスタイルを持っています。金属を扱うときの音や匂い、手で持ったときの重みを感じながら、制作するなかでの新しい発見や意外性をスリルとして楽しむことから生まれてくるそうです。
「水のような霧のような形を成さない雰囲気のようなものを、変質の少ない金属によって形にとどめたい」という橘。柔らかい印象のモチーフは作家の手を経ることで、動的な力強さとして金属の形に固定されます。一貫して橘の底辺に流れているのは、エンジンのような激しい鼓動と、これまでにないものを生み出そうというロック魂。寡黙に見える表情の奥に秘めた熱さを持ち合わせているアーティストです。
■ 作 品
　内容：彫刻
　素材：金属

　形を成さない雰囲気のようなものを、変質の少ない金属によって形をとどめたいということを考えて制作しています。今回、水のような霧のようなものをモチーフとして、そこから発生する感覚を形にしようとしています。

◇ 橘 智哉（たちばな ともや / Tomoya Tachibana）

1997　東京芸術大学美術学部工芸科鍛金専攻卒業
1999　東京芸術大学大学院美術研究科鍛金専攻修了
　　　　スタジオタチバナ開設
2004　東京芸術大学 非常勤講師　(~2008）
2006　東北芸術工科大学 非常勤講師　(~2007)

個展

2000　机上思考空間展(ギャラリー山下/東京)
2002　橘智哉展(天王洲セントラルタワー/東京)
2009　橘智哉展(ギャラリーU/目黒)
2010　橘智哉展(ギャラリー＆カフェ ブラウロート/福島)
2011　橘智哉展(jineta/藤沢)
2013　橘智哉展(Metal Art Museum Hikarinotani/千葉 印旛沼湖畔)

主なグループ団体展

1997　かたち展(銀座松屋)
2000　音の彫刻コンクール(静岡県)
2002　第52回モダンアート展(東京)　
2003　第53回モダンアート展(東京)
　　　　文化庁現代美術選抜展(愛媛 愛知）
2004　損保ジャパン美術財団選抜奨励展(損保ジャパン東郷青児美術館/東京)
2005　Cheongjyu International craft Biennale 2005
2008　工藝孝(東京芸術大学陳列館)
　　　　9th SICF (スパイラル /東京)
2009　10th SICF (スパイラル / 東京)
2010　METALLICATIONS (サテライツ アートラボ/東京)
2012　時と砂とカタチ展 (サンドミュージアム/島根)
　　　「遊」2012 Exhibition (天王洲センタラルタワー/東京)
2013　albero/rondo #1 エスキース (ビア イタリア/横浜)

賞歴

1996　藤野賞　
1997　サロンドプランタン賞
1999　スガツネ工房21学生デザインコンペ 銀賞
2000　音の彫刻コンクール 特別賞
2002　第52回モダンアート展 優秀賞 安田火災美術財団選抜奨励賞
2003　第53回モダンアート展 奨励賞
2005　Cheongjyu International Craft Biennale 2005にてSpecial Citation受賞
2008　9th SICF 審査員 浅井隆賞