薬の話


薬剤師が行う 用法指示

当薬局では 皮膚科の処方箋を主に扱っています。処方箋には詳しい使用法は記載されていません。しかし、患者さんは主治医から細かく用法指示されているようです。


薬剤師 / 患者さん

:こんにちは。
今日は塗り薬が3種類出ていますね。


:はい。手の荒れがひどいので診てもらいました。


35歳 女性
<院外処方せん>

ザーネ軟膏 30g  
1日2回塗布

リンデロンV軟膏 10g 
1日2回塗布

亜鉛華単軟膏 30g   
リント布につけて覆う

:そうですか。では、使い方を説明しますね。
このザーネ軟膏は保湿剤ですが、手のかさかさしたところに、薄く伸ばし広げて塗って下さい。

つぎに、このリンデロンV軟膏ですが、先ほどのザーネ軟膏を塗った上から、ひどい部分だけに限局して 塗って下さい。
ただし、塗りすぎないように回数を守ってくださいね。朝と入浴後の1日2回だけにして下さい。
最後に この亜鉛華単軟膏ですが、 患部大に切ったリント布につけて、上から覆って下さい。これは夜の間だけで良いと思います。朝には はずして下さい。

:あのぅ、先生の説明と少し違うのですが・・・



:えっ!
先生は、どのようにおっしゃったのですか?


:さっきあなたが言われた方法・・保湿剤のザーネ軟膏を下塗りにして、その上からリンデロンV軟膏を ひどい部分につける・・この方法は今日から 5日間だけ続けるように言われています。しかし、次の2日間はザーネ軟膏だけを塗り、リンデロンは塗らないそうです。そして1週間経ったら また見せて下さいとのことでした。
亜鉛華単軟膏のリント布ですが、こちらは夜だけでなく、1日中 覆うそうです。

:そうですか。混乱させてすみませんでした。
では、先生がおっしゃった方法で 1週間 続けてみて下さい。






用法指示に関して 薬剤師は、処方医が指示した通りの用法を 、よりわかりやすく患者さんに説明しなくてはいけません。 しかし、実際の処方箋には詳しい用法まで記載されておらず具体的に主治医がどのような用法指示をしたのか、薬剤師には分かり難いものです。
このとき、薬剤師が自分の判断で一般的な用法を説明してしまうと、主治医の用法指示とくいちがって患者さんを混乱させてしまうことにも なりかねません。
この件以来、私の方から用法指示するのではなく、まず患者さんに、 「主治医から 用法をどのように聞いていますか?」と尋ねるようにしています。
もう一度 患者さん自身が説明することにより、診察室での先生の説明を より確実に患者さんに定着させることができるのです。そして患者さんの言葉で何か あいまいな点や おかしい点があれば、主治医に再度 用法確認することにしています。

薬の話 No.28/H 11.11.17)

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