薬の話
テオフィリン と 中毒症状
気管支拡張剤のテオフィリンは、治療域の幅が狭く、中毒域が接近しているので、注意が必要です。

|
薬剤師
|
/
|

|
患者さん(女性、68歳)
|
: こんにちは。きょう初めてなのですが、このお薬をいただけますか。

: ユニフィル_200mg(テオフィリンの徐放剤)が1週間分ですね。今日はどのような症状で病院にかかられたのですか。
: 風邪をひいたのですが、そのあと、のどがヒューヒュー鳴って少し息苦しかったのです。
:そうですか。
この薬は、少し飲み合わせの問題がありますが、いま他の病院の薬は飲んでおられないですか。
: はい、飲んでいません。
:わかりました。では、しばらくお待ち下さい。
お待たせしました。これは、気管支を広げて呼吸を楽にするお薬です。1日1回、夕食後に飲んで下さい。
・・・1週間後、この患者さんはまた同じ処方せんを持って来局されました。
: こんにちは。またユニフィル_200mgが1週間分ですね。
先週は、このお薬を1週間飲んでみて何か気になることはありませんでしたか。
: そういえば、最近少し眠れないですね。 きのうはほとんど朝まで起きていました。

: その事は、先生にお話しになりましたか。
: いいえ、とくに話してはいません。先生は今日、私の脈を診て「少し速いね。」と言ってました。
: そうですか。先生も気を付けて下さっているようですね。
きょうもこのお薬をお渡ししておきますが、吐き気や頭痛など、何か気になる症状が出れば、早めに受診された方がいいですね。
それから、今度病院に行かれたら、眠れない事も必ず先生にお伝え下さい。
この患者さんについては少し心配しましたが、次の週に受診された時もやはり脈が速く、結局ユニフィルは中止されたとのことでした。とくに喘息の発作を起こした訳でもないので、危険をおかしてまで薬を続ける必要が無いと判断されたのでしょう。


テオフィリンを1日200mgという量は大人にとってけっして多くはないのですが、年齢等を考えると、68歳のこの患者さんには多かったのかもしれません。治療域と中毒域が接近しており、年齢や併用薬の影響を受けやすいテオフィリンの、コントロールの難しさをあらためて感じました。
ところで、
このドクターは心拍数を重視されているようでした。
患者さんは家庭で、テオフィリンの血中濃度は測れませんが、脈なら数えることができます。脈は、中毒を防止するのに有効な手段となるようです。服薬指導するなら、大人の場合「脈が1分間に80を越えていたら、早めに受診するように。」・・となるでしょうか。
(薬の話 No.14/H 11.02.13)