子どもと女性の権利擁護のためのデスク Protection of the Human Rights of Women and Children Desk

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教会内の子どもへの性的虐待/セクシュアルハラスメントの対応について


I. 子どもへの性的虐待に関する司教メッセージ(抜粋)
@. 私たち司教は、被害者の方々に対し誠実に対応するとともに、その加害者である聖職者、修道者に対しては厳正に対処いたします。
A. 日本の教会は今後とも、子どもの人権擁護のための活動、またかれらの育成に携わる学校・施設で働く者、および聖職者、修道者の養成に力を注ぎます。
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II. 教会が子どもを守るために「聖職者による児童性的虐待への対応」司教のためのガイドライン(要約)
@. 責任者としての心構え
・児童が虐待を受けている事実を知っている者は教区責任者への通告義務がある。
・教区での対応責任者およびメンバーをあらかじめ任命しておく。
・被害者が司直に告訴する権利を妨げない。(刑法22章第174〜182条、児童虐待防止法、児童買春・児童ポルノ防止法、児童福祉法、各都道府県・政令市レベルの条例等。民法709条による不法行為、損害賠償。)
・事件の疑いがある場合、まず被害者の立場に立ち、専門家による治療、カウンセリングを受けられるような手だてをする。
・傷ついた子どもの実態とその深刻さを見、彼らの言葉に耳を傾け、真剣に受け止めて援助しようとする姿勢を持つ。
・教区責任者は性的虐待の申し立てについて第三者機関への調査を依頼する。
・ 調査中は被害の継続、拡大、再発を防ぐために適切な措置を行なう。
・被害者のプライバシーを保護する。
・被害者の家族への対応も重視し、対話を重ねる。
・被害者への謝罪と賠償を誠意をもって行なう。
・ 被害者が必要とする和解の道を牧者として継続的にサポートする。
A. 教区または管区としての対応
・ 相談窓口と第三者機関の設置
ー 第三者機関の構成
教区に雇用されていない信徒、専門家(カウンセラー、弁護士等)で構成し、そのうち、司祭、子どもへの性的虐待の専門家が少なくとも各1名以上いること。
ー第三者機関の任務
調査(申し立ての内容についての聞き取り)
認定(調査にもとづいた侵犯の認定)
認定結果の通知(責任者・申立人・被告発者)
責任者への助言(認定後の法的な手続きと被害者・加害者へのアフターケアについて)
B. 認定後における該当教区としての対応
・ 被害者に対して
ー 謝罪
ー 賠償
ー 精神的・心理的ケアのサポート
ー 霊的ケアのサポート
ー 家族との対話
・ 加害者に対して
ー 処分
教会法 第1333条、1336条、1395条、第1722条に即した法的措置(司祭職の停職制裁または聖職者身分からの除名など)。
ー回復プログラムの提供
性依存症者のための病院(米国)での専門的治療
カウンセリング
自助グループSA (Sexaholics Anonymous)
・ 不正な告発
ー名誉回復をはかる
C. 教会としての早期発見と再発防止のための取り組み
・CAPプログラム(Child Assault Prevention ) =子どもへの暴力防止プログラムの推進。
・ 教会内の権力構造と権力乱用の危険についての認識を深める。
・社会的常識を涵養し、セクシュアリティへの理解を深め、性的な成熟を促す。
・ 自己受容、自己確立、自己決断、自己責任がとれる人間養成。
・ 独身制の意義への理解。
・ 体験を通して、感受性、想像性、人権感覚の育成。
・健全な人間関係、コミュニティ感覚の育成。
・神学校へ女性教職員および女性の相談者・カウンセラーの派遣。
・霊的指導やカウンセリングを受ける習慣をつけるシステムの構築。
・人間関係や性の問題を自由に話す環境整備。
・ 性的指向についての識別。
・司祭間の交流を進める。
・霊的ケア、スーパーバイズ、サポートシステムについての研究。
・情報公開制度の確立。
・共同体作りにむけての男女信徒の積極的参加。
・教会外グループとの協力体制の推進。

III. 子どもと女性の権利擁護のためのデスクに寄せられた或ケースへの対応
@. 被害申し立て者が、色々な人を伝ってデスクへ相談
A. デスクから担当司教へ連絡
B. 担当司教が被害申し立て者へ聞き取り調査
C. 担当司教、該当教区司教が同席のうえ被告発者へ聞き取り。本人が否認しているため保留措置。
D. 該当教区は保留状態のまま経過措置(病気療養)を決定。
E. デスクは専門性のある司祭へ相談。
F. 該当教区へアドバイスを伝達。(該当司祭を米国の医療機関へ送る、カウンセリングを受けさせるなど)
IV. 現状での問題点
@. 被害者の相談窓口がなく、迅速な対応が困難。心理的、精神的な負担がますます大きくなり、長期にわたって治療が必要になる。
A. 事実が隠され、放置されることは被害の拡大につながる。
B. 一教区では、対応不能であり、被害を訴えた人が無視され、二次被害を受ける恐れがある。加害者への処分とケアが曖昧。
C. デスクの担当司教が第三者機関的な役割を担っているが、デスクでは何の権限も与えられていない。
V. 今後の流れ
@. 第三者機関の設置に向けて、人材をリストアップし、準備委員会を設立。
A. 準備委員会の構成は、担当司教1名、管区から各1名の司祭、専門の弁護士、カウンセラーを各1名を含める。
B. 準備委員会は、ケースを想定したうえで、マニュアルを作成する。
C. マニュアルを完成させたら、準備委員会は解散する。
D. 相談窓口と第三者機関を司教協議会会長名で設置する。
E. 司教協議会は相談窓口と第三者機関の設置を公告する。
F. 相談窓口では相談内容によって該当教区へ被害届けを送付する。
G. 被害届けを受けた該当教区は、相談窓口を通して準備委員会に調査を依頼する。
H. 調査依頼を受けた第三者機関は調査を開始する。
I. 第三者機関は認定結果を関係者に通知する。
J. 認定後、第三者機関は教区へ今後のアドバイスを行なう。
K. 該当教区は、アドバイスに従って被害者と加害者への対応を行なう。
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