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健診結果から見た生活改善法 肥満度 |
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肥満は見た目ではわからない |
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肥満と聞くと、相当太っていることをイメージするかもしれません。しかし、実際にはそれほど太って見えないのに肥満であることも少なくありません。これは「隠れ肥満」と呼ばれます。 また、最近では「スリム型肥満」と呼ばれる、見た目は細いのに体の中は肥満状態という人も増えてきています。 肥満とは、どういった状態を指すのか、どうしてなるのか、そして、どうしたら改善できるのかを紹介していくことにしましょう。 肥満は、体に脂肪が過剰に蓄積した状態をいいます。肥満を判定する方法はいくつかありますが、国際的にはBMI(Body Mass Index/体格指数)指標として使われています。 日本肥満学会では2000年に、肥満症として「肥満に起因ないしは関連する健康障害を合併する、あるいは、その合併が予想され、医学的に減量を必要とする病態」と定義しています。 肥満症とつくのは、BMIが25以上です。標準体重はBMIが22です。 内臓肥満(内臓脂肪が多い)は脂肪を蓄える能力が限界にきているといえます。 日本肥満学会では、ウエスト周囲径(へそ周囲径)が男性85cm以上、女性で90cm以上を肥満と推定する方法もとられています。 |
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BMIが誕生した欧米では、30以上を肥満としています。 日本の基準のほうが低くなっているのは、日本人の多くがBMIが25以上になると病気になりやすいためで、実際に小太り程度でも糖尿病や心臓疾患などを発症させている例も少なくありません。 BMIは男女とも同じ計算で割り出しています。 しかし、女性の体は男性よりも平均で10%ほど脂肪の割合が多くなっているので、女性にとって不利な値が出やすくなっています。 体重は正常域であっても、筋肉と脂肪では重さが2倍ほども異なるために、体脂肪率を測定して肥満の判定が行われる場合もあります。 最近では、体脂肪を測定できるヘルスメーターも登場しています。これを使えば、身長、性別などのデータを入力したあとに乗って体重を測定すると同時に体脂肪率が表示されます。身長、体重などのデータを入れて、手で持つなどして簡易に計測する機器もあります。 |
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この体脂肪測定器は、筋肉と脂肪の水分量の違いを利用して、電気抵抗の差によって体脂肪の割合を計測しています。 こういった装置を使って、男性なら体脂肪率が16〜21%なら標準、22〜24%なら太りすぎ、25%以上なら肥満とされます。女性の場合には体脂肪が多いので、20〜25%なら標準、26〜29%なら太りすぎ、30%以上なら肥満判断されます。 |
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内臓脂肪が病気を引き起こす |
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肥満のタイプは、「りんご型肥満」と「洋梨型肥満」の2つに大きく分けられています。りんご型肥満は腹部から上に主に脂肪がたまるタイプで、男性に多く見られます。 洋梨型肥満は腹部から下半身に脂肪がたまるタイプで、こちらは女性に多くなっています。 洋梨型は皮下脂肪に脂肪が多くたまっていると見られるタイプで、これは生活習慣病の危険度が比較的低めだとされています。それに対してりんご型は内臓脂肪が多くたまっているタイプで、内臓脂肪が多くなるほど危険度が高まります。内臓脂肪は、その名のとおり内臓の周りについてる脂肪で、腸の周りが特に多くなっています。 |
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どうして生活習慣病が起こりやすくなるかというと、内臓脂肪は体を動かしたり、食事を減らしたりしたときに脂肪酸に分解されやすく、燃焼するために血液中に多く放出されるからです。 血液中の脂肪酸が増えると、肝臓で合成される中性脂肪が多くなります。この中性脂肪が血液中に多くなると、血管壁に付着しやすくなり、これが動脈硬化の要因となっています。 また、内臓脂肪が多いと肝臓が中性脂肪を次々と作り出さなければいけなくなり、肝臓の負担も高まっていきます。さらに、この中性脂肪が肝臓にたまるようになると、脂肪肝の危険も高まっていきます。肝臓には正常時には5%ほどの脂肪がたまっていますが、脂肪肝になると10%を超え、30%以上になることもあります。脂肪がたまった部分の肝臓は機能が低下するので、肝臓を傷める結果にもなります。 血液中の中性脂肪が多くなると、ブドウ糖をエネルギー化するときに欠かせないホルモンであるインスリンの働きが低下します。ブドウ糖は筋肉細胞に取り込まれてエネルギー化しますが、インスリンの働きが低下するとブドウ糖が取り込まれにくくなり、細胞の外側のブドウ糖が多くなります。このブドウ糖は血液中に入り、血糖値が高まります。血糖は血液中のブドウ糖のことです。 血糖値が高い状態が長期間続くと、血管壁の細胞がもろくなり、これが細小血管を傷めて、合併症を引き起こすことになります。 インスリンの働きが低下してブドウ糖の取り込みが低下すると、膵臓から分泌されるインスリンの量が多くなります。これによってブドウ糖のエネルギー化を進めようとするわけです。 しかし、ブドウ糖の取り込みは低下したままなので、血液中にはインスリンが多い状態となります。こうして高インスリン血症になると、腎臓は塩分(ナトリウム)を盛んに再吸収するようになります。そのために血圧が高まっていきます。肥満になると内臓で多くなった体脂肪が血管を圧迫することで、血圧が高くなりやすくなることも知られています。 生活習慣病を予防するには、まず肥満を解消することが大切だということです。 |
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脂肪が燃えていくメカニズム |
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食事で摂ったエネルギー源の糖質(炭水化物)、脂質、たんぱく質は、エネルギーとして使われるほか、筋肉などの臓器の材料となっていきます。それ以外の余ったものは、肝臓で中性脂肪に合成されます。そして、脂肪細胞の中にたくわえられて体脂肪となっています。 なぜ中性脂肪にかえられるのかというと、脂肪のエネルギー量1gあたり約9キロカロリーあり、糖質とたんぱく質の約4キロカロリーに比べて2倍以上もあるからです。エネルギー量が高ければ、それだけ少ないスペースで多くのエネルギーを体の中にためておけるわけです。 こうしてたくわえられた体脂肪を燃焼させるには、いくつかの条件が必要です。 1.筋肉が動くこと 脂肪は筋肉細胞で燃やされます。筋肉が動くこと燃焼が促進されるのです。 2.酸素があること 筋肉を動かして脂肪を燃やすときには、酸素が多く必要となります。 3.アドレナリンが分泌されること 体を動かすなどして興奮状態になると、脳からアドレナリンなどのホルモンが分泌されますが、このホルモンによって脂肪細胞から体脂肪が分解されて脂肪酸となって血液中に分泌されます。また、脂肪の燃焼が促進されるようになります。 4.酵素が働くこと 脂肪分解酵素であるリパーゼが盛んに働くことで、脂肪の燃焼が促進されます。この酵素は筋肉の中のあるので、筋肉が多くて脂肪の割合が少ないほど痩せやすく、逆に脂肪が多くて筋肉の割合が少ない人ほど太りやすいということです。 |
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食事でとったエネルギー量よりも体を動かすことなどで消費されるエネルギー量のほうが多ければ、体脂肪の分解が進み、脂肪の燃焼が盛んになっていきます。 体脂肪を減らして肥満を改善していくための第一歩は、自分に必要な1日のエネルギー量を知ることです。 簡単な計算法としては、体重1kg当たりに30キロカロリーをかける方法が用いられます。 体重50kgなら1500キロカロリー、60kgなら1800キロカロリーとなります。 必要なエネルギー量は、年齢や性別、どれくらい体を動かすなどによって大きく異なってきます。 そこで詳しく計算するには厚生労働省による「第六次改定 日本人の栄養所要量」を用いて、以下の方法で算定します。 エネルギー必要量(Kcal)= 標準体重BMI(kg)×基礎代謝基準値(Kcal) ×生活活動指数 BMI=身長(m)×身長(m)×22 例えば BMIで計算した標準体重が50kgで生活活動指数が1.5の30〜49歳の女性なら50×21.7×1.5=1627kcal となります。生活活動指数1.5(やや低い)は現在、国民の大部分が該当するものです。生活活動指数が1.3なら1400キロカロリーとなって、体重に30キロカロリーをかける簡易計算の中間くらいの数値となります。 |
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肥満改善の食事のポイント |
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1日に必要なエネルギー量が計算できても、具体的に何を、どれだけ、どう食べればいいのかということは、わかりにくいものです。肥満を改善するためのメニュー集などを活用する方法もありますが、ここでは誰でもができる改善法を紹介することにします。 1.エネルギー源のバランス エネルギー摂取量の理想的な割合は、糖質50〜60%、脂質20〜25%、たんぱく質15〜20%となっています。日本人の脂質の平均摂取量は26%を超えていますが、肥満者の場合には30%を超えている場合には30%を超えている場合の少なくありません。エネルギー量の多い脂質が多く含まれている肉類を減らすようにします。 外食で食べる料理は脂肪(油分)が含まれるものが多くなっています。てんぷら、フライ、から揚げなどは油の吸収率が高くなっています。また、ラーメン、チャーハン、ドリア、スパゲッティ、オムレツなどの卵料理も油の使用量が多くなっています。 同じたんぱく源でも、肉類に比べて魚介類、豆、大豆、大豆製品は低エネルギーで多く食べられます。和食を中心にした食事にすることで、脂質の摂取量を減らして、エネルギー源のバランスをとることができるようになります。 2.余分な脂肪を減らす 野菜サラダは低エネルギーで多く食べられるので肥満改善に有効です。ただし、マヨネーズは大さじ一杯で焼く80キロカロリー、フレンチドレッシングは約60キロカロリーもあるので、できればエネルギー量が低いノンオイルドレッシングに代えます。酢や柑橘類を上手に使用するとよいでしょう。 3.食物繊維を多く摂る 穀類、豆類、野菜には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には水には溶けない不溶性食物繊維と、水に溶けてドロドロになる水溶性食物繊維があります。不溶性食物繊維は野菜の葉や根に多く、水分を吸収して膨れ、腸壁を刺激して便通をよくします。 水溶性食物繊維はコンニャク、キノコ、海藻、果物などに含まれ、胃の中で溶けると余分な脂肪を包み込んで、体外に捨てる作用があります。 また、糖質の吸収を抑えて、ゆっくりと体に吸収されるようにするので、血糖値の急上昇を抑えて、インスリンは脂肪を脂肪細胞にためる作用もあるので、太りにくくする効果もあります。 4.三食をきちんと食べる 朝食を抜くと、空腹期間が長くなって、体はエネルギーの吸収を高めようとします。具体的には食後のインスリンの分泌量が増えて、体脂肪が多く蓄積されるようになります。また、空腹を解消するために、たくさん食べるようになることも関係しています。また、間食をすることにもなるので、三食を同じ時間帯に食べる習慣をつけるようにします。 5.夕食を軽くする 朝食で摂ったエネルギーは活動している間に消費されるので多めに食べても太りにくくなっています。また、朝食を摂ると体温が上がって、エネルギー消費が高まります。それに対して夕食は寝ているときと次の日のためにエネルギーを蓄積しないといけないので、体脂肪としてたくわえるようになっています。体を動かす機会も少ないので、夕食はエネルギー量の少ないものにして、遅くとも寝る3時間くらい前には食事を終わるようにします。そのかわりに朝食をしっかりと食べるようにします。また、よく噛んで食べることは早食い、過食を防ぎます。 6.アルコール飲料を控える アルコール飲料はエネルギー量が高く、食欲を増進するために食べすぎの要因にもなります。ビールはグラス一杯で80キロカロリー、日本酒ならグラス半分以下の量です。 飲酒するときのおかずは、高エネルギー量のものが多いので、飲むと、どうしても摂るエネルギー量が増えてしまいがちです。アルコールは優先的に分解されるために、糖質や脂質のエネルギー化が遅くなり、これも太る原因となります。 |
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