商品投資顧問契約に係わる書面に関する自主規制ルール
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第一章 総則
第一条 (目的)
この自主規制ルールは、商品投資顧問契約(「商品投資に係わる事業の規制に関する法律」(以下「法」という。第2条第2項に規定されるものをいう。)の内容及びその履行に関する事項について、会員が商品投資顧問契約を締結しようとする際若しくは締結後に顧客に交付する書面(以下「商品投資顧問契約に係る書面」という。)により開示を行う際の、その記載方法及び履行条件について自主規制を行うことにより、投資家の保護を図るとともに商品投資顧問業の健全な発展に資することを目的とする。
第2条 (適用除外)
この自主規制ルールの規定は、会員の締結する商品投資顧問契約の相手となる顧客が、営業のために又は営業として商品投資顧問契約を締結する法第40条に基づく主務省令第17条に定める資本の額以上の株式会社、その他主務省令で定める者に相当するときは適用しない。
第3条 (定義)
この自主規制ルールにおける商品投資顧問契約に係る書面とは次の書面をいう。
@ 法第18条及び「商品投資顧問業者の業務に関する省令」(以下「主務省令」という。)第5条に規定された商品投資顧問契約締結前に顧客に交付される書面。(以下「事前交付書面」という。)
A 法第19条及び主務省令第6条に規定された商品投資顧問契約締結時に顧客に交付される書面。(以下「契約時交付書面」という。)
B 商品投資顧問契約の締結にあたり、商品投資顧問業者が顧客との間で作成する商品投資顧問契約書または商品投資一任契約書。(以下「契約書」という。「契約書」には、その名称の如何を問わず、「契約書」に関連し又はこれを補足するものとして作成された契約細則又は覚書等を含むものとする。)
2 本条第1項各号に規定した書面以外の顧客に対する開示書面である法第20条に規定された顧客に対する報告書、法第21条に規定された顧客に対する書面及び法第23条及び24条に規定された顧客の閲覧のための帳簿書類に関しては、法令及び関連する自主規制ルールの規定に従い作成するものとする。
第4条 (表記の基準)
会員は、商品投資顧問契約に係る書面を作成するに当たっては、法及び関連諸法規を遵守するとともに、この自主規制ルール及び関連するその他の自主規制ルールに従い、常に顧客の信頼を確保するとともに、商品投資顧問契約の内容及びその履行に関する事項について、顧客が適正に理解できるような表記を心がけなければならない。
第5条 (自主規制ルールの構成)
この自主規制ルールは、次の事項から構成される。
@ 自主規制ルールに定める記載方法及び実施条件に従って、商品投資顧問契約に係る書面への記載及び契約事項の実施を行うことが必要となる事項。
A 自主規制ルールに定める記載方法及び実施条件に従って、商品投資顧問契約に係る書面への記載及び契約事項の実施が望ましいとされる事項。
2 この自主規制ルールを構成する事項及び各事項の記載、及び実施が必要となる事項又は記載及び実施が望ましいとされる事項の別についての一覧表は別表の通りとする。
第2章 事前交付書面
第6条 (事前交付書面の記載事項及び有効期限)
事前交付書面の記載にあたっては、法第18条及び主務省令第5条に規定された記載事項のほか、本自主規制ルール第5条に規定する構成に従い、本章第7条から第15条に定める事項を記載するものとする。
2 事前交付書面にはその作成日付を記載しなければならない。
第7条 (取締役、会計参与、監査役若しくは執行役及び商品投資判断者等に関する事項)
会員の取締役、会計参与、監査役若しくは執行役並びに会員の使用人で、商品投資顧問契約に基づく投資判断を行う者又は当該投資判断に基づき商品投資を行う者(以下、「商品投資判断者等」という)に関し事前交付書面に記載するときは、法第18条及び主務省令第5条第1項第3号及び同第5号に従いその氏名を記載するとともに、当該取締役、会計参与、監査役若しくは執行役及び商品投資判断者等の少なくとも過去5年間の業務経歴につき開示しなければならない。
2 前項の業務経歴とは、当該取締役、会計参与、監査役若しくは執行役及び商品投資判断者等の業務経験、雇用主の名称及び主たる事業、関連する企業及び業種及び実際に就任又は従事した職種の性格等をいう。
第8条 (商品投資顧問契約に基き投資家のために行なう当該投資家の資産に係る商品投資の方法及び取引の種類に関する事項)
商品投資顧問契約に基き顧客のために行なう当該顧客の資産に係る商品投資の方法及び取引の種類に関し、法第18条及び主務省令第5条第1項第4号に従い事前交付書面に記載するときは、会員が顧客に対し商品投資顧問契約の勧誘の対象とするすべての投資手法に関し、以下の項目につき開示しなければならない。
@ 会員が投資家の資産を商品投資において運用する際に使用する投資手法又はプログラムの概要。概要の記述においては、以下に例示する投資手法のタイプについての記述を含むものとする。
(投資手法のタイプの例)
テクニカル又はファンダメンタル、ディスクレッショナリー又はシステマティック、トレンド・フォロー(順張り)又はトレンド・コントラリ(逆張り)、若しくはアービトラージ等。
なお、概要の記述において、投資手法又はプログラムのタイプ等に係る専門的用語を使用する場合は、それぞれの用語についての説明を付記しなくてはならない。
A 各手法又はプログラム毎の対象取引所に関する事項。
B 各手法又はプログラム毎の運用成績表。運用成績表の開示にあたっては、事前交付書面に運用成績表を直接記載するか、又は事前交付書面にその旨を記載の上、当該運用成績表を事前交付書面の添付別紙とすることもできるものとする。開示する運用成績表に使用するデータ及びその様式は、「運用成績表に関する自主規制ルール」第5条(商品投資顧問契約に係る書面における記載の基準)、第8条(運用成績表における記載項目及び様式)及び第9条(事前交付書面)によるものとする。
C 各手法又はプログラム毎の商品投資顧問契約締結当初の運用資産引受限度額(最低額)。
第9条 (商品投資顧問業者の自己勘定取引に関する事項)
会員が自己の計算で商品投資を行っているときは、その方法及び取引の種類等に関し、「商品投資顧問業者の自己取引と顧客取引との利益相反についての自主規制ルール」第3条第1項及び第3項に従い、当該自己勘定取引に係る情報を事前交付書面に記載して開示しなければならない。
第10条 (報酬に関する事項)
会員の報酬に関し、法第18条及び主務省令第5条第1項第6号に従い事前交付書面に記載するときは、報酬の種類又はその構成について記載しなくてはならない。
第11条 (損害賠償の予定に関する事項)
会員において損害賠償の予定(違約金を含む)に関する定めがある場合、この事項に関し、法第18条及び主務省令第5条第1項第7号に従い事前交付書面に記載するときは、違約金を含め投資家に対する損害賠償請求を行う予定に関する事項について、当該請求の根拠となる事態に関し、具体的且つ明確に記載しなくてはならない。
第12条 (投資判断の一任の範囲及び投資の実行に関する事項)
商品投資に係る投資判断の一任の範囲及び商品投資の実行に関し、法第18条及び主務省令第5条第1項第8号に従い事前交付書面に記載するときは、商品投資顧問業者として顧客に提供する業務の内容及び顧客から付与される代理権の内容のうち、投資判断及び売買の指示に係る事項について、以下の記載例に準拠して具体的に記載しなくてはならない。
(記載例)
| (商品投資顧問業者の提供業務の内容) 投資家の資産の運用につき、投資家の一任を受け、継続的に商品投資に係る 投資判断を行い、且つこの投資判断に基き投資の実行を行なうために商品取引員 に開設された取引口座(以下「顧客口座」という)において、当該商品取引員に対し 売買の指示を行うこと。 (投資家の付与する代理権の内容) 顧客口座において、投資家に代わり、商品投資に係る投資判断を行い、且つこの投資 判断に基き商品取引員に対し売買の指示を行う権限。 |
2 投資判断及び売買の指示以外の事項に係る内容については、会員の判断するその記載の必要性に基き、以下の記載例に準拠して又はその他適切な記載方法により、本条第1項に規定する記載に追加して記載することが望ましい。
(記載例)
| (商品投資顧問業者の提供業務の内容) 1.投資家の資産の現状につき、法令の定めるところに従い、定期的に投資家に報告す ること。 2.前項に定めるもののほか、投資家から資産の現状につき報告を求められたときは、 報告を拒む正当な理由のない限り、その指示に従い報告しなくてはならないこと。 (投資家の付与する代理権の内容) 顧客口座において投資家に代わり行った売買の指示に関し、商品取引員から投資家あて に交付される売買報告書の写しを受領する権限。 |
第13条 (利益保証及び損失補填に関する事項)
利益保証及び損失補填に関する事項に関し、事前交付書面に記載するときは、以下の記載例に準拠して、明確に記載しなくてはならない。
(記載例)
(利益保証及び損失補填等)
@ 商品投資顧問業者は投資家に対し、いかなる状況においても利益及び無損失の保証
は行わないものとする。
A 商品投資顧問業者が、商品投資顧問契約に従い忠実に投資家の資産を運用するため
に行った投資判断及び投資の実行の結果としての顧客口座における取引損失については、
商品投資顧問業者は、その賠償の責任を負わないものとする。
第14条 (危険開示告知に関する事項)
商品投資に関する危険性に係る顧客の理解と注意を喚起することを目的とする危険告知に関し、事前交付書面において記載例に準拠して @ 及び A に掲げる趣旨により、その危険開示告知をしなければならない。
2 投資家の資産の運用を海外の商品取引所において行う場合の、為替変動リスクに係る顧客の理解と注意を喚起することを目的とする危険告知に関し、事前交付書面において記載例 B に準拠し又はその他適切な記載方法により、その危険開示告知をしなければならない。
(記載例)
| @ (商品先物取引の危険性) 商品先物取引においては、総取引金額に比較して少額の委託証拠金をもって取引を行な うため、短期間に大きな利益を得る可能性もありますが、相場の変動により大きな損失が 発生する可能性があります。 更に、商品取引所の市場管理措置により値幅制限が設定されており、この制限を越えた 取引はできません。このため、取引相手がみつからず取引が成立しないことがあります。 A (商品取引員の信用) 商品先物取引の取り次ぎを行う商品取引員が倒産した場合、商品投資顧問契約に基き 当該商品取引員に預託した資産の一部又は全部の回収が出来ないことがあります。 |
| B (為替の変動リスク) 資産の一部(若しくは全部)が外貨建で運用されるために、為替変動により収益又は損失 が増減する等の影響があります。 |
第15条 (事前交付書面の提出等)
事前交付書面は定期的に監督官庁及び協会に提出するものとし、その提出の時期は年2回(毎年3月末及び9月末)とする。当該時点において事前交付書面の提出を行わない会員は、その提出を行わない理由に関し協会に対し別途文書等により説明連絡するものとする。
2 協会は、会員から提出のあった事前交付書面について、本自主規制ルール第5条第1項第1号に規定する事前交付書面への記載及び実施が必要となる事項に関し、本ルールの主旨どおりの記載及び実施において遺漏の有無等について照合確認するものとする。照合確認の結果、記載及び実施において遺漏のある場合等、本ルールの主旨に違反し又は違反する恐れがあると協会が判断する場合は、当該会員にその旨を連絡し、当該会員の自主的な改訂を促すための助言を行うものとする。協会はその判断において必要がある場合は、自主規制委員会の意見を求めることができる。
3 本条第1項の規定に基づき会員から協会に提出された事前交付書面は、該当する提出指定日から5年間保存する。
第3章 契約時交付書面及び契約書
第16条 (契約時交付書面の記載事項)
契約時交付書面の記載にあたっては、法第19条及び主務省令第6条に規定された法定記載事項のほか、本自主規制ルール第5条に規定する構成に従い、本章第18条から第28条に定める事項を記載するものとする。
第17条 (投資判断の一任の範囲及び投資の実行に関する事項)
商品投資に係る投資判断の一任の範囲及び商品投資の実行に関し、法第19条第1号に従い契約時交付書面及び契約書に記載するときは、本自主規制ルール第12条に準拠して記載するものとする。
第18条 (報酬に関する事項)
報酬の額及び支払いの時期等に関し、法第19条第2号に従い契約時交付書面及び契約書に記載するときは、報酬の種類又は構成、額、計算方法及び支払いの時期につき、具体的且つ明確に記載するとともに、計算方法を記述する際に商品投資顧問契約に特有の用語又は勘定科目を使用する場合は、それぞれの用語又は勘定科目についての定義を付記しなければならない。
第19条 (契約の解除及び契約時期に関する事項)
契約の解除及び契約期間に関し、法第19条第3号及び主務省令第6条第1項第4号に従い契約時交付書面及び契約書に記載するときは、以下の項目につき、具体的且つ明確に記載しなければならない。
@ 契約の有効期間
A 自動延長の条項がある場合は、その旨及びその条件
B 契約の解除の具体的条件及びその予告期間
第20条 (損害賠償の予定に関する事項)
会員において損害賠償の予定(違約金を含む)に関する定めがある場合、この事項に関し法第19条第4号に従い契約時交付書面及び契約書に記載するときは、本自主規制ルール第11条に準拠して記載するものとする。
第21条 (顧客口座における資産の運用に関する事項)
顧客口座における資産の運用に関する事項について契約時交付書面及び契約書に記載するときは、法第19条及び主務省令第6条第1項第6号に従い、商品投資顧問契約に係る顧客の資産の内容及び金額を記載するものとする。
2 委託証拠金の額並びにその内容(現金及び有価証券等)及び顧客資産の追加並びに引出に関する事項については、契約時交付書面及び契約書において具体的に記載することが望ましい。
3 顧客口座における資産の運用が、海外の商品取引所において行なわれる場合の契約時交付書面及び契約書における記載については、本条第1項及び第2項に準拠するものとする。
第22条 (商品投資の方法及び取引の種類に関する事項)
商品投資顧問契約に基き、顧客のために行う当該顧客の資産に係る商品投資の方法及び取引の種類に関し、法第19条及び主務省令第6条第1項第8号に従い契約時交付書面及び契約書に記載するときは、契約の対象となった投資手法又はプログラムの概要、商品投資の方法及び取引の種類に関しては、 本自主規制ルール第8条第1号及び2号の記載方法に準拠し、具体的に記載するものとする。
2 契約の対象となった投資手法又はプログラムの運用成績表を契約時交付書面及び契約書に記載する場合は、本自主規制ルール第8条第3号に準拠して記載するものとする。
第23条 (商品投資顧問業者の自己勘定取引に関する事項)
会員が自己の計算で商品投資を行っているときは、その方法及び取引の種類等に関し、本自主規制ルール第9条に準拠して契約時交付書面及び契約書に記載しなければならない。
第24条 (利益保証及び損失補填に関する事項)
利益保証及び損失補填に関し契約時交付書面及び契約書に記載するときは、本自主規制ルール第14条に準拠して記載するものとする。
第25条 (秘密保持に関する事項)
秘密保持に関し契約時交付書面及び契約書に記載するときは、商品投資顧問契約が顧客と商品投資顧問業者との信頼関係を基礎としていることから、会員は当該契約を通じて知り得た顧客の契約資産の内容につき秘密を厳守する旨、但し法令に基く主務省等の要請による場合はこの限りではない旨を記載しなければならない。
第26条 (想定運用資産に関する事項)
会員が、想定運用資産を商品投資顧問契約に基づく運用資産の一部として顧客から引き受ける場合は、契約時交付書面及び契約書に当該想定運用資産の額等を記載しなくてはならない。
2 「想定運用資産」とは、ノーショナル・エクイティともいい、商品取引員等に実際に預託されていないが、顧客より一定の金額を念頭に置き運用するよう指示がある場合、この一定の金額をいう。
附則 (平成23年9月28日)
第1条 (実施期日)
この自主規制ルールは、平成23年9月30日から実施する。
制定 平成7年8月1日
改正 平成11年4月1日
改正 平成11年10月1日
改正 平成12年1月1日
改正 平成14年9月1日
改正 平成17年12月28日
改正 平成20年1月30日
改正 平成23年9月28日