お花の名前を覚えよう(その15:ウツギとその類似の花)!
(Last updated 2011/06/27)
「その16」「先頭」


1.5つのグループに分類して学習しよう!

  「ウツギとその類似の花」と簡単に書きましたが、その花の特徴から下記の5グループに分類して学習することにしましょう。

  「ウツギ」とは「空木」と書き、軸(茎)の中心が空の植物の意味です。
  関係するお花の写真は各項の最後に表示してありますが、百山が撮影したお花の写真でさえ怪しいこともあり、全てのお花に公開されている
  「お花の図鑑」をリンクしてあります。写真を適宜クリックして、「図鑑」を見比べながら学習しましょう。

  (1)白い大きめのウツギ→ウツギと一般に呼ぶのはこの分類の仲間で、ウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギ、バイカウツギの4種類
  (2)ウツギの名が付く白い花→特徴があり見ればわかる、ノリウツギ、ガクウツギ、コガクウツギ、ミツバウツギの4種類
  (3)ピンク系の大きめのウツギ→目立つ色付きのウツギの仲間は、タニウツギ、ニシキウツギ、ハコネウツギ、ヤブウツギの4種類、
  (4)ツクバネの名前がつくウツギ→既に学習済みの衝羽根の仲間である、ツクバネウツギ、コツクバネウツギ、オオツクバネウツギ、
                                         ハナツクバネウツギ、ベニバナツクバネウツギの5種類
  (5)小さな白めのウツギ→コゴメウツギと似た花の分類である、コゴメウツギ、シマコゴメウツギ、カマツカ、ガマズミ、
                                               コバノガマズミ、オトコヨウゾメの6種類

  さて、「お花の分類」の決め手は既に学習した下記の項目ですが、念のためにまとめて整理しておきましょう。

  (1)植物が所属する科と属→例えばウツギは、ユキノシタ科ウツギ属となり、科、属が持つ夫々の特徴が植物特定化の決め手になります
  (2)植物の開花と結実の時期→ウツギ類は春から初夏にかけて咲きますが、最初に咲く時期が、4、5、6月、かは重要な決め手です
  (3)植物の大きさ(背丈)→地上を這う植物か、人間の足首、腰、頭、2m程度、高木、かを知ることは、大切です
  (4)お花の色などの特徴→色と種類は勿論ですが、花弁の形状と枚数、鍔の有無、オシベ、メシベの形状と数、それらの色などです
  (5)葉の付き方、形状→葉の生え方、形状と大きさ、葉淵の鋸歯、色、葉裏の特徴、などが決め手となります
  (6)毛の有無、特徴→花、葉、茎に毛が有るか否か、その形状、堅さ、機能などで、植物の名前が変わることもあります

2.白い大きめのウツギ

  見極めが一番簡単そうなこのウツギでさえも、筑波山では滅多に会えない花もあり、結構難しいものです。

  (1)ウツギ→花は少し遅めに咲き、花のサイズは少し大きめ、葉淵の鋸や歯裏の剛毛などが特徴
  (2)ヒメウツギ→早めに花が咲き、花のサイズは小さめで可憐、無毛なのが最大の特徴
  (3)マルバウツギ→早めに花が咲き、花のサイズは中ほど、葉は卵型で見極めが比較的容易
  (4)バイカウツギ→花は遅めに咲き、花弁4枚の大きめな花が特徴、梅に似た花から命名された

名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛 備考
ウツギ ユキノシタ科
ウツギ属
花5、6、7月、実秋 1.5−2m 白色、5枚、大きめ、 対生、楕円、中形、先尖鋭 葉淵鋸、葉裏に剛毛 おしべ10、花柱3,4
ヒメウツギ 花4、5月、実秋 1−1.5m 白色、5枚、小さめ、 対生、楕円、中形 無毛 花糸に翼
マルバウツギ 花5月、実秋 1.5m 白色、5枚、中ほど、 対生、卵形、中形 葉淵弱鋸、裏に弱毛
バイカウツギ ユキノシタ科
バイカウツギ属
花6、7月、実秋 1−2m程 白色、4枚大きい 対生、楕円、大きめ 葉淵鋸、葉裏に弱毛 別名→卯の花

縮小写真
ウツギ
(ユキノシタ科ウツギ属)
観測日(5/24-6/30)
縮小写真
ヒメウツギ
(ユキノシタ科ウツギ属)
観測日()
縮小写真
マルバウツギ
(ユキノシタ科ウツギ属)
観測日()
縮小写真
バイカウツギ
(ユキノシタ科バイカウツギ属)
観測日(6/6-6/12-8/1)

3.ウツギの名が付く白い花   特に共通の特徴がありませんが、ウツギの名前がついた白い花をまとめて分類したものです。   (1)ノリウツギ→花が咲けば一目で分かる大きな装飾花が特徴、花数が多いので何処でも出会える   (2)ガクウツギ→花では無い、白い3個の萼片ばかりが目立つが、筑波山では花数が少ない、葉に光沢有り   (3)コガクウツギ→ガクウツギと同じ性格を持つが、花の大きさが1/2と小さい、筑波山では未発見   (4)ミツバウツギ→三つ葉から名が付いた樹高が高いウツギ、花が完全に開かず奇妙な実の形が最大の特徴
名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛 備考
ノリウツギ ユキノシタ科
アジサイ属
花7、8月、実秋 2−4m 5枚、白が主、装飾花、大きい、 対生、卵型、大きい、先尖鋭 有毛 別名は糊の木
ガクウツギ 花5月、6月、実秋 1−1.5m 淡黄緑色、萼片は3個で白、大きめ、 対生、長楕円、先尖鋭、光沢有 葉淵浅鋸、葉裏に白毛 匂いあり
コガクウツギ 花5月、6月、実秋 低木 淡黄緑色、萼片は3個で白、中ほど 対生、長楕円、先尖鋭、光沢有 葉淵鋸、葉裏に白毛 萼片は上の半分程
ミツバウツギ ミツバウツギ科
ミツバウツギ属
花5月、6月、実秋 3m程 白色、5枚、小さめ 三つ葉、楕円、小さめ 葉淵鋸、 奇妙な形の実

縮小写真
ノリウツギ
(ユキノシタ科アジサイ属)
観測日( )
縮小写真
ガクウツギ
(ユキノシタ科アジサイ属)
観測日()

コガクウツギ
(ユキノシタ科アジサイ属)
観測日()
縮小写真
ミツバウツギ
(ミツバウツギ科ミツバウツギ属)
観測日( )
4.ピンク系の大きめのウツギ   筑波山の何処ででも見掛けるピンク色の細長い花の仲間ですが、良く見ると夫々特徴があります。   (1)タニウツギ→どの花も見極めが難しいが、花の色が淡紅色一色である点のみが特徴   (2)ニシキウツギ→花の色は変化するため、見た目には二色の花に見える点が特徴   (3)ハコネウツギ→ニシキウツギに良く似ているが、色鮮やかな淡い紅色が最大の特徴   (4)ヤビウツギ→花の色が少し濃い目の紅色であり、葉脈の一部が短い点が特徴
名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛の有無 備考
タニウツギ スイカ
ズラ科
タニ
ウツギ属
花5月、6月、実秋 2−4m 漏斗形5裂、淡紅色、大きめ、 対生、楕円・卵形、大きめ、先尖鋭 葉淵浅鋸、葉裏に毛 白い花はシロバナウツギ
ニシキウツギ 花5月、6月、実秋 2−5m 漏斗形5裂、淡黄白色→淡紅色、大きめ、 対生、楕円、先尖鋭、大きめ、 葉表毛、葉裏白色毛 花の色が二色に見える
ハコネウツギ 花5月、6月、実秋 2−4m 漏斗状鐘形5裂鮮淡紅色、大きめ 対生、長楕円、先尖鋭、光沢有 葉淵浅鋸、無毛 シロバナハコネウツギもあり
ヤブウツギ 花5月、6月、実秋 2−4m 漏斗状鐘形5裂、紅色、大きめ 対生、長楕円、大きめ 葉淵細鋸、葉に毛有 葉脈が短い

縮小写真
タニウツギ
(スイカズラ科タニウツギ属)
観測日()
縮小写真
ニシキウツギ
(スイカズラ科タニウツギ属)
観測日(6/10-6/12)
縮小写真
ハコネウツギ
(スイカズラ科タニウツギ属)
観測日()

ヤブウツギ
(スイカズラ科タニウツギ属)
観測日()

5.ツクバネの名前がつくウツギ   羽根突きの衝羽根の形から名が付いた「ツクバネ」は、結構判定が難しいウツギの仲間です。   (1)ツクバネウツギ→花自体は特徴があるので直ぐ分かるが、鍔片5枚が同一サイズか確認しましょう   (2)コツクバネウツギ→色は白ではなく淡い黄色系であることと、枝に数多い花がついているか確認しましょう   (3)オオツクバネウツギ→季節的に少し早めに咲くき、花を見掛けたら鍔片を調べ4大+1小を確認ましょう   (4)ハナツクバネウツギ→園芸種で自然界には無い花です、真っ白で小さな花を付けた生垣を見つけましょう   (5)ベニバナツクバネウツギ→最大の特徴は、色の濃い暗紅色の5裂した2個の花を持つ、ウツギです   参考写真のフジウツギ、ゴンズイ、ドクウツギは特徴が明らかで、図鑑を見れば瞬時に判定ができます。
名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛 備考
ツクバネウツギ スイカ
ズラ科
ツクバネ
ウツギ属
花5、6月、実秋 1−2m 白色漏斗状、2+3裂、中形、鍔片5枚 対生、楕円、中形、葉裏は白緑色 葉淵鋸、 枝先に花数2個
コツクバネウツギ 花5、6月、実秋 1−2m 淡黄色漏斗状、2+3裂、小さめ、鍔片2、3枚 対生、卵形、中形 葉淵鋸、 枝際の花数が多い
オオツクバネウツギ 花4、5月、実秋 1−2m 白色漏斗状、2+3裂、中形、鍔片4+小1枚 対生、楕円、中形 葉淵鋸、 枝先に花数2個
ハナツクバネウツギ 花7−10月、実は不定 1−2m 白色、鐘形5列、小さめ 対生、卵形、小さめ、光沢 葉淵鋸、 園芸種、生垣など
ベニバナツクバネウツギ 花5、6月、実秋 1−2m 暗紅色、5裂、中形 対生、卵形、中形 葉淵鋸、 枝先に花数2個

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ツクバネウツギ
(スイカズラ科ツクバネウツギ属)
観測日( )

コツクバネウツギ
(スイカズラ科ツクバネウツギ属 )
観測日()
縮小写真
オオツクバネウツギ
(スイカズラ科ツクバネウツギ属)
観測日()
縮小写真
ハナツクバネウツギ
(スイカズラ科ツクバネウツギ属)
観測日()

ベニバナツクバネウツギ
(スイカズラ科ツクバネウツギ属)
観測日(5/7)
縮小写真
フジウツギ
(フジウツギ科フジウツギ属)
観測日()
縮小写真
ゴンズイ
(ミツバウツギ科ゴンズイ属)
観測日()
縮小写真
ドクウツギ
(ドクウツギ科ドクウツギ属)
観測日( )
6.小さな白めのウツギ   小粒な白か淡白黄色の花が咲くウツギは2種ですが、筑波山では同時期に小粒の白い花が咲く植物が数あります。   (1)コゴメウツギ→筑波山には花数が多く容易に発見でき、葉の特徴で見極めも簡単です   (2)シマコゴメウツギ→この花の存在は不明ですが、もしかしたらカナウツギかもしれません   (3)カマツカ→鎌の柄にも使われた程の丈夫な高木で、梅に似た花から見極めたほうが簡単かも   (4)ガマズミ→ガマズミも筑波山に多い花で、葉脈の深い葉を見極めると簡単でしょう   (5)コバノガマズミ→花自体はガマズミ程派手ではなく、見極めが難しい花のひとつです   (6)オトコヨウゾメ→花はやや離散して咲き、下に垂れ下がる傾向にあります
名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛の有無 備考
コゴメウツギ バラ科コゴ
メウツギ属
花5、6月、実秋 1−2m 淡白黄色、小さめ、放射状に多数 互生、三角形状広卵形、中形、鋭尖頭 葉淵鋸、葉表裏に毛 葉の形が最大の特徴
シマコゴメウツギ 花5、6月、実秋 1−2m 淡白黄色、小さめ、放射状に多数 互生、三角形状広卵形、中形、鋭尖頭 葉淵鋸、 筑波山での存在不明
カマツカ バラ科
カマツカ属
花4、5月、実秋 5−7m 白色、5弁、小さめ、放射状に多数 対生、広楕円形、中形、先端鋭 葉淵鋭鋸、葉表裏に毛 丈夫なので釜の柄に使用
ガマズミ スイカズ
ラ科ガマ
ズミ属
花5、6月、実秋 2−4m 白色、5裂、小さめ、放射状に多数 対生、卵形、大きめ、葉脈深い 葉淵鋸、葉裏に弱毛 個々の花は目立たない集合体
コバノガマズミ 花4、5月、実秋 2−4m 白色、5裂、小さめ、放射状に多数 対生、長楕円、中ほど、葉脈深い 葉淵鋭鋸、葉表裏に毛 花は上向き元気が良い
オトコヨウゾメ 花4、5月、実秋 2−4m 白色、5裂、小さめ、放射状に多数 対生、広卵形、中ほど、葉脈明確 葉淵鋸、 花が垂れ下がる傾向あり

縮小写真
コゴメウツギ
(バラ科コゴメウツギ属)
観測日( )
縮小写真
シマコゴメウツギ
(バラ科コゴメウツギ属)
観測日()
縮小写真
カマツカ
(バラ科カマツカ属)
観測日()
縮小写真
ガマズミ
(スイカズラ科ガマズミ属)
観測日()
縮小写真
コバノガマズミ
(スイカズラ科ガマズミ属)
観測日()
縮小写真
オトコヨウゾメ
(スイカズラ科ガマズミ属)
観測日( )

  →「その16」