お花の名前を覚えよう(その10:セリ科の仲間)!
(Last updated 2011/10/14)
「その11」「先頭」


1.3つのグループに分類して学習しよう!

  「セリ科の仲間」にも沢山の仲間がありますので、その花の特徴が似た下記の3グループで学習することにしましょう。

  各お花の写真には、「お花の図鑑」をリンクしてありますので、写真を適宜クリックして「図鑑」を見比べながら学習しましょう。

  (1)背の高い白い集合体の花を持つ花→イブキセリ、イブキボウフウ、オオカサモチ、シャク、シシウド、シラネセンキュウ、
                         トウキ、ノダケ、ハナウド、
  (2)ウイキョウ・セリ・ミツバの仲間→ハナビゼリ、ウマノミツバ、ミツバ、ウイキョウ、セリ、ヤマゼリ、ドクゼリ、
                         カノツメソウ、ヒカゲミツバ、
  (3)分散する細かい白花を持つ低い花→ヤブジラミ、オヤブジラミ、ヤブニンジン、セントウソウ、

  さて、「お花の分類」の決め手は既に学習した下記の項目ですが、念のためにまとめて整理しておきます。

  (1)植物が所属する科と属→対象は全てセリ科ですので、何属に属するかがでお花の特徴が分類できます
  (2)植物の開花と結実の時期→お花の咲く時期が異なれば見分けが簡単ですが、同じ属では見分けが難しいのが実情です
  (3)植物の大きさ(背丈)→同じ属ではほぼ同じ高さになりますので、これも見分けの決め手にはならぬかもしれません
  (4)お花の色などの特徴→今回の対象の殆どが白色系ですので、色ではなく花の咲き方などの特色を学習すましょう
  (5)葉の付き方、形状→葉の生え方、形状と大きさ、葉淵の鋸歯、色、葉裏の特徴、などが決め手となります
  (6)毛の有無、特徴→花、葉、茎に毛が有るか否か、その形状、堅さ、機能などで、植物の名前が変わることもあります
  (7)生育場所の特徴→日当り・日陰・湿地・沼地・池・河原・海岸、乾燥地・砂地、市街地・山地・高山、など

2.背が比較的高く、白い小粒な花が集まって咲く花!

  見た目には大きな白い花のように見える、セリ科独自の小粒の花が集まって咲き、背丈もあって目立つが判別が難しい花達です。

  (1)イブキセリ→背丈の無いのがこのグループでは逆に特徴になり、無毛なので触って確かめよう
  (2)イブキボウフウ→日当りの良い場所を好み、全体に毛があるのが特徴で細かく枝分かれする
  (3)オオカサモチ→名前のとおり大形の花で、花の花序が目立って大きな傘を連想させる
  (4)シャク→背丈はあるがどちらかと言えば特徴のない花、5枚の花弁内の2枚が大きいのが特徴
  (5)シシウド→ひと目で分かる大形の花は花火を思わせ、淡い白黄色の小粒な花色も特徴
  (6)シラネセンキュウ→秋の終わりにかけて、背丈ある茎の先に放射状の花が咲き、細かく分かれた葉が特徴
  (7)トウキ→薬用にも用いられ特有の香りもある、葉の形に特徴があるので注意しよう
  (8)ノダケ→このグループでは最も特徴があり、秋に薄紫の花が葉で包まれて咲き、特に目立つ
  (9)ハナウド→初夏に、背丈の高い先に放射状の花を付け、葉が大きく茎も太い

名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛 生育地 備考
イブキセリ セリ科シラネニンジン属 花8−10月、実秋 0.3−0.8m 白色、5枚、小粒 2回3出の羽状複葉 無毛 深山の草地 上部分枝し結花
イブキボウフウ セリ科イブキボウフウ属 花8、9月、実秋 1−1.5m 白色、小粒、密集 2、3回の羽状複葉 全体に毛 日当り山地 茎は直立
オオカサモチ セリ科オオカサモチ属 花7、8月、実秋 1.2−1.5m 白色、小粒、放射状 1−3回3出の羽状複葉 無毛 山地 茎は中空
シャク セリ科シャク属 花5、6月、実秋 0.7−1.5m 白色、5枚、2弁大 2回3出の羽状複葉 無毛 山地の湿地 長い葉柄があり
シシウド セリ科シシウド属 花8−10月、実秋 1.0−2.0m 淡白黄色小粒花、放射状 2−3回3出の羽状複葉 茎毛 山地の斜面 漢字は猪独活
シラネセンキュウ セリ科シシウド属 花9−11月、実冬 0.8−1.5m 白色、小粒、 3−4回3出の羽状複葉 無毛 日陰を好む 大きい根性葉あり
トウキ セリ科シシウド属 花6−8月、実秋 0.2−0.8m 白色、5枚、小粒、 2−3回3出の羽状複葉 小葉先鋸歯 山地の岩の間 花弁が内側に曲がる
ノダケ セリ科シシウド属 花9−11月、実冬 1−1.5m 薄紫、小粒、放射状 3出羽状複葉 葉淵鋸葉 山地の日陰 筑波山に多い
ハナウド セリ科ハナウド属 花5、6月、実秋 0.5−2m程 白色、5枚、小粒、放射状 大形、3出羽状複葉 葉淵鋸、裏弱毛 山野の川岸 茎は中空

縮小写真
イブキゼリ
(セリ科シラネニンジン属)
観測日()

イブキボウフウ
(セリ科イブキボウフウ属)
観測日()
縮小写真
オオカサモチ
(セリ科オオカサモチ属)
観測日()
縮小写真
シャク
(セリ科シャク属)
観測日(6/4)
縮小写真
シシウド
(セリ科シシウド属)
観測日(8/1)

シラネセンキュウ
(セリ科シシウド属)
観測日()

トウキ
(セリ科シシウド属)
観測日()
縮小写真
ノダケ
(セリ科シシウド属)
観測日(10/3)
縮小写真
ハナウド
(セリ科ハナウド属)
観測日(5/14)
3.ウイキョウ・セリ・ミツバの仲間   見た目には、小粒の白い花が線香花火のように咲く花達ですが、どれもが同じように見えます。   (1)ハナビゼリ→百山の写真とは異なり、色がやや暗い紫色なのが特徴、絶滅種なので発見したい   (2)ウマノミツバ→筑波山には数が多く、ミツバにしては見た目に張りがないので直ぐに分かる   (3)ミツバ→畑では見慣れていても、筑波山では発見できていない   (4)ウイキョウ→黄色い花なので目立つ筈だが、百山の写真とは少しイメージが異なる気がする   (5)セリ→最近では畑でも見掛けないが、意外と畦道付近でみつかるかもしれない   (6)ヤマゼリ→少し大きめのセリと考えれば、何度も出会っている筈だが   (7)ドクゼリ→自宅付近では見かけるが筑波山では発見できておらず、細い丈夫な茎を探そう   (8)カノツメソウ→如何にも品があって、弱々しい感じがするミツバを発見しよう   (9)ヒカゲミツバ→こちらは逆に元気なミツバを探せば、意外に簡単に発見できるかもしれない





名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛 生育地 備考
ハナビゼリ セリ科シシウド属 花8、9月、実秋 0.6−1.0m 白色、暗紫色を帯びる、小粒 2、3回3出の羽状複葉 葉淵鋸葉、 低山地の渓谷 絶滅種
ウマノミツバ セリ科ウマノミツバ属 花7−9月、実秋 0.3−0.6m 白色、5枚、小粒、 3全裂、表面に皺 無毛 林下の木陰 馬の餌が限度の意味
ミツバ セリ科ミツバ属 花6、7月、実秋 0.3−0.8m 白色、小粒、 互生、3出複葉 小葉鋸歯 山地の木陰 食用、薬用
ウイキョウ セリ科ウイキョウ属 花6−8月、実秋 1.5−2.0m 黄色、5枚、巻き込み 互生、3,4回3出の羽状複葉 無毛 山地 香料、薬用
セリ セリ科セリ属 花7−8月、実秋 0.2−0.5m 白色、5枚、小粒 互生、1−2回3出の羽状複葉 小葉鋸歯 湿地、水田 春先の競合いが由来
ヤマゼリ セリ科ヤマゼリ属 花7−10月、実秋 0.5−1.2m 白色、小粒、 2−3回3出の羽状複葉 小葉鋸歯 山地の渓谷淵 大きめのセリ
ドクゼリ セリ科ドクゼリ属 花6−8月、実秋 0.9−1.0m 白色、5枚、小粒、放射状 2,3回羽状複葉、小葉細め 無毛 沼、小川等湿地 有毒
カノツメソウ セリ科カノツメソウ属 花8、9月、実秋 0.5−0.8m 白色、5枚、小粒、放射状 3出羽状複葉 無毛 山地の木陰 絶滅危機
ヒカゲミツバ セリ科カノツメソウ属 花8、9月、実秋 0.5−0.8m 白色、5枚、小粒、放射状 2回3出羽状複葉 葉毛あり 山地の渓谷沿い 茎は細く堅そう


ハナビゼリ
(セリ科シシウド属)
観測日()
縮小写真
ウマノミツバ
(セリ科ウマノミツバ属)
観測日()
縮小写真
ミツバ
(セリ科ミツバ属)
観測日(8/19)
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ウイキョウ
(セリ科ウイキョウ属)
観測日()
縮小写真
セリ
(セリ科セリ属)
観測日()
縮小写真
ヤマゼリ
(セリ科ヤマゼリ属)
観測日()

ドクセリ
(セリ科ドクゼリ属)
観測日()
click->縮小写真
カノツメソウ
(セリ科カノツメソウ属)
観測日()
縮小写真
ヒカゲミツバ
(セリ科カノツメソウ属 )
観測日()
4.分散する細かい白花を持つ、地味な背の低い花   残されたセリ科の花は花数が多いのですが見分けが難しい、分散する細かい白花を持つ地味な背の低い花達です。   (1)ヤブジラミ→この仲間では時期的には少し遅め、葉の両側に薄い毛があるのが特徴   (2)オヤブジラミ→花や茎がやや紫色を帯びているのが最大の特徴で、葉は少し縮み加減の状態   (3)ヤブニンジン→少し茶色を帯びた茎や葉で、全体的に地味な感じがする   (4)セントウソウ→葉の殆どが根生し全体的に濃い緑色、5−10個の白い花を付ける
名称 科属 開花結実時期 背丈 お花の特徴 葉の特徴 葉淵、毛 生育地 備考
ヤブジラミ セリ科ヤブジラミ属 花5−7月、実秋 0.3−0.8m 白色、5枚、小粒、放射状 2、3回羽状複葉 葉の両面に毛、 野原 動物に付着し種を分散
オヤブジラミ セリ科ヤブジラミ属 花4−5月、実秋 0.3−0.8m 白色縁紫、小粒、 2、3回羽状複葉 薄い毛 野原 茎も紫色を帯びている
ヤブニンジン セリ科ヤブニンジン属 花4、5月、実秋 0.3−0.6m 白色、5枚、小粒、 2、3回羽状複葉 葉縁鋸葉、葉両面毛、 山地の木陰 花弁が内側に曲がる
セントウソウ セリ科セントウソウ属 花4、5月、実秋 0.1−0.4m 白色、5枚、小粒、 2、3回複葉 小葉鋸歯 山野の木陰 花弁が内側に曲がる

縮小写真
ヤブジラミ
(セリ科ヤブジラミ属)
観測日()

オヤブジラミ
(セリ科ヤブジラミ属)
観測日()
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ヤブニンジン
(セリ科ヤブニンジン属)
観測日( )
縮小写真
セントウソウ
(セリ科セントウソウ属 )
観測日( )

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