DENNIS LEHANE
デニス・レヘイン

グレンリベット / The GLENLIVET

彼はわたしの机のうしろに座っていた。 足を机の上にあげ、ピーター・ガブリエルのテープを流し、 グレンリベットのボトルを机に置いて、グラスを手にしている。 わたしはいった。
「それはおれのボトルか?」
彼はボトルに目をやった。「そのようだ」
「そうか、勝手にやってくれ」
「そうさせてもらうよ」そういうと、自分のグラスにもう一杯注いだ。 「氷がいるな」
わたしは自分の引き出しからグラスを出して、ダブルで注いだ。

デニス・レヘイン
「スコッチに涙を託して」 1994年
[ 訳 ] 鎌田三平
角川文庫・P139より

事務所に戻った私立探偵「パトリック・ケンジー」を、新聞記者「リッチー・コルガン」が待っていた。

世界的に有名なウィスキー生産地ハイランドのスペイサイド地域。 スペイ川に流れ込むリベット川の谷(グレン)は、標高が高い寒冷の地に位置しており、 ここで蒸留された「ザ・グレンリベット」はフルーティなテイストが特徴である。 密造酒時代が終わり、政府公認となった最初の蒸留所であり、 そのブランド名を勝手に拝借する他の地域の蒸留所が後をたたないため、 この蒸留所のみがザ・グレンリベットを名乗ることを法的に許されている。
唯一、定冠詞がついているシングルモルトでもあり、アメリカで最も売れているポピュラーなシングルモルト。

<gaby>11 May 2003

ウォッカのマティーニ

ボンドはたしかにいかしてるが、彼は《パティズ・パントリー》にいく必要はなかったんだ。 まあ、このあたりでウォッカのマティーニを注文してみることだ。 シェイクだろうがスティアだろうが、窓から放りだされるのがオチだ。

デニス・レヘイン
「穢れしものに祝福を」 1997年
[ 訳 ] 鎌田三平
角川文庫・P11より

尾行者を監視する秘密兵器で Q と ミズ・マネーペニーを思い出し、ジェイムズ・ボンドになりきっている「パトリック」。 《パティズ・パントリー》で朝のコーヒーを飲み終わったところ。

<gaby>07 Apr 2001