横山不動尊略縁起

仙台市より北東に80kmに位置する津山町の横山不動尊は日本三不動のひとつに数えられ、その不動堂は津山杉が蒼然と立ち並ぶ山麓に威風堂々たる構えを見せています。堂内には弘法大師の御作といわれる高さ約5mの木造の不動明王が安置され、その胎内には黄金の尊像が納められています。この像は保元の頃(1156〜1158年)百済国から渡来したもので、この尊像を横山の中の森山中央に祀ったのが横山不動尊の始まりと伝えられています。

明王山金剛寺として約350年間続いたこの寺院も永正元年(1504年)に真言宗から曹洞宗に改宗の際に、白魚山大徳寺と改称され横山不動尊として呼び親しまれてまいりました。境内に立つ青銅五重塔は明和3年(1766年)の建立で、県指定重要文化財であり、毎年9月末になると塔の周辺付近には淡紅色の花を開く秋明菊が咲き乱れ荘厳優美な塔の姿を一層趣のあるものに演出してくれます。境内全域が南三陸金華山国定公園に指定され、お池に生息する天然記念物のウグイもみどころの一つです。

大祭は毎年4月と10月の27・28日に行われています。