ワインポリフェノールの豆知識
 ワインのポリフェノールについて報告をしますと予告しながら、ついつい今日になってしまいました。
 遅ればせながらポリフェノールについて語ります。但し、私は科学的素養のない(法学部)人間ですので一般論として話させて頂きます。ポリフェノールと一言で言いますが、本当はポリフェノール類(又は群)というべきで多数の成分から成っています。
 今回の赤ワインブームの発端は、フランス人は何故、肉をたくさん食べ油っこい食事をして太っている人の多い割に、心臓病や癌、脳卒中が少ない、それに老人性痴呆症も少ない。何故?これがいわゆる『フレンチパラドックス』(パラドックス=逆説、表面上は間違っているようで実は正しい言葉、つじつまのあわない)と表現されました。「これはきっとフランス人は赤ワインを沢山飲むからだ」これが科学的に証明され、理論づけられ赤ワインの有用性がこのブームになったのだと、おもいます。赤ワインに含まれているポリフェノール類が良いんだと言われましたが、その中身を検証してみます。
 赤ワインは黒系ブドーを破砕して茎を除梗後果皮と種子も一緒に発酵させます。果皮から発酵時、抽出される代表的ポリフェノールはアントシアニンです。これはブルーベリーにも多く含まれ眼精疲労の回復等効果があるとされている赤い色素のポリフェノールです。
種子から発酵時、抽出される代表的ポリフェノールはプロアントシアジニンです。このポリフェノールがすごいんだと言うことが解明されました。これからキッコーマン(株)バイオケミカル事業部 有井雅幸氏の文献より引用要約してお伝えします。
 プロアントシアジニンを主成分とするブドー種子ポリフェノールは種々の 効果と特徴を持つポリフェノールの王様と呼ぶにふさわしい魅力をもっています。以下にその効果を列記しますと

  1. 血管防御作用を持つ物質として医薬品として認められ
  2. ブドウ種子ポリフェノールにはプロアントシアジニンが90%以上含まれている。
  3. ポリフェノールのなかでプロアントシアジニンが最も、抗酸化作用が強いことが解明され
  4. フリーラジカル(活性酸素)と疾病の関連性解明に依りビタミンC、ビタミンE、カテキン等より、より強い抗酸化作用を持つプロアントシアジニンの効果が米国では薬効表示を可能にしている。動脈硬化予防作用。大腸癌予防作用。糖尿病及びその合併症予防作用。白内障予防作用。等の生活習慣病予防作用が認められている。又、筋肉疲労予防作用。運動に伴う脂質過酸化予防作用等の生理作用も認められている。
  5. 「 生活の質」を改善する効果として腸内の善玉菌を増やす腸内環境正常化作用が上げられ腸内腐廃物から生じるアンモニア、メルカプタン等の悪臭物質を包み込む事で糞便臭や体臭などを軽減する効力を持つことが明らかになった。(ここで余談ですが私の経験から思い出すことは、清酒、ビールを飲んだ翌朝のトイレの臭いこと。ワインを飲んだ翌朝のトイレの臭くないこと。これは皆さん試してみる価値があります。)
    薬品として使用することにより、老人介護のオムツ交換のシーンに於いて臭いの問題が改善される効果もあります。
 以上ブドウの種子ポリフェノール「プロアントシアジニン」はフレンチパラドックスの主役である事がお解りに成ると思います。
 次回我が社が2002年1月発売予定の甲州種ブドーのかもし仕込み白ワイン(辛口)とポリフェノールについて報告する予定です。
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