The Records Of This Month
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毎月何枚かピックアップする予定です

'04 No.12 破顔一笑もの 明るく健やかな笑顔が一番ですね

 

Caterina Valente / Golden Hits / 1967年 日本の団塊の世代以上には ザ・ピーナッツの「情熱の花」でお馴染みの女性です。 解説の鈴木道子さんが「チャーミングで美しい笑顔といきいきとしたすばらしい歌」と評しています。 お母さんがイタリア人でお父さんはスペイン人。 生れたのはフランスのパリ。 そして結婚相手がドイツ人。 語学に堪能で このAlbumでも 独語・スペイン語・英語・ポルトガル語・イタリア語・仏語に加え 「恋のバカンス」を日本語で歌うという荒業も披露。 宇多田嬢も 先ずPapa WembaやSalif Keita等Africanと結婚してから世界進出を目指すべきでしたね。

 

キャンディーズ / Candies Shop / 1977年 笑顔を表題に選んだ割に「微笑がえし(1978年発売)」は このベスト盤には入っていませんでした。 今も解散コンサートのTapeは時々聞いているのですが Albumの方は「取り敢えず一枚持っていなければ」という記念・確認買いだったので よく聞いていなかったようです。 ソフト・フォーカスの写真は アイドル物としてはなかなかおしゃれな仕上がりです。 RunawaysのLive In JapanのCDは買いましたが 今のところ こちらはCDもDVDも買っていません。 何故か「私は親衛隊ではなかった」と必死で訴えているような文章になってしまいました...

 

Emmylou Harris / Last Date / 1982年 何枚かAlbumを買いましたが 一点を凝視する固い表情の写真ばかりでした。 その点 このJacketで見せる演奏時の気持ち良さそうな表情が印象に残っていました。 私は今やGram Parsons関連やNeil Young, Springsteenのほか Countryの様式に則ったHank Snow, Buck Owens, Floyd Cramer, Conwey TwittyものやPopなEverly Brothers, Carl Perkinsものにより反応する爺に。 そして密かなお気に入りは Buckarooで披露する彼女のGuitar Soloです。 私の心に宿るCountry魂を思いがけず発見して 吃驚仰天です。

 

Gwen Guthrie / Gwen Guthrie / 1982年 笑っていない時のお顔には ちょっと怖気づいてしまうのですが Jacketの屈託のない笑顔が印象に残っています。Jacket裏面の飾り気のない雰囲気の笑顔も好印象。 Chorusや曲作りではそれなりの実績をお持ちのようですが Sly DunbarとRobbie Shakespeareと組んだこのAlbumが SoloとしてのDebut作とのこと。 勿論Sly & Robbie色の強いPeek-A-BooやIt Should Have Been Youが光り輝いておりますが それなりに聞き応えのあるBob MarleyのIs This Loveを耳にすると 外連味がない方が良かったのではとの思いも少し。

'04 No.11 暗くて重苦しいアルバム たまには浸ってみるのも一興かと...

 

Tim Buckley / Lorca / 1970年 日本で「グッバイ・アンド・ハロー」の次に発売されたのが このAlbum。 解説は小倉エージさんですが 「ロルカとは ここでも歌われている"あなた"の故郷とも言える女性の名なのでしょう」などとちょっぴり苦戦気味。 それでも流石は職業評論家 過去のAlbumを紹介することでそれなりの付加価値を捻出しています。 ついでにDoors / L. A. Woman同様 歌詞カードから一部を抜粋。 「Aah, ah ah ah ah ah, oooh. Ooooh--------. Ah, oh--------」と重苦しさが伝わってきます。 Nobody Walkin'は後のGreetings From LAを彷彿とさせるJazz-Funkの秀作。

 

Nico / The End... / 1974年 初期の中島みゆきさんを軽々凌駕し ダミアの「暗い日曜日」や山崎ハコの「呪い」と並び賞されるべき暗鬱とした楽曲・歌唱揃いのAlbum。 伴奏はProduceを兼ねるJohn Cale師にEnoとPhil Manzaneraが加わった形か。 本家Doorsを凌駕するほどの呪詛が込められたThe EndにDas Lied Der Deutschenと続くSide Twoの方をよく聞きます。 もちろんIt Has Not Taken LongのChorusやYou Forget To Answerの印象的なGuitarとKeyboardsなどSide Oneも見事なおどろおどろしさですね。 ともあれ 私はニコさんハコさんのファンのようです。

 

Linton Kwesi Johnson / Making History / 1984年 1981年のブリクストンの暴動に触れるDi Great Insohreckshan。 そして1981年ロンドン南部の火事で14人の黒人の子供が死亡した事件を語るNew Craas Massahkah。 実に重い題材を重低音を響かせ語ります。 そしてWalter Rodney(歴史学者 1980年に暗殺)に捧げるReggae Fi RadniでGuitarのJohn Kpiayeが奏でる旋律に涙します。 ところで この日本盤の帯は「☆この新方式によるタスキ兼用解説書は実用新案登録出願中です」とのこと。 右側のレコード盤取り出し口側に折り返し部分の帯が来る形でよかったでしょうか?

 

Chet Baker / Straight From The Heart / 1990年 副題には「The Last Great Concert Vol.U」と謳われています。Recordingが1988年4月28日となっているので 死亡した5月13日の約2週間前ということに。 Albumの最後 些か唐突に歌い始めるMy Funny Valentineは 永井荷風先生の「断腸亭日乗」の死の前日となる1959年4月29日の「祭日。陰。」という記述を思わせる簡潔な表現に重味を感じました。 消え入るような弱々しいTrumpetとVocalに 壮絶な人生を重ね合わせると Chet Bakerという崩壊しかかった個性を辛うじて守ったものが何だったのか 少し分ったような気に...

'04 No.10 雑誌が主な情報源だった頃! 初心な私は かなり影響を受けていたようです

 

Grateful Dead / AOXOMOXOA / 1969年 ニューミュージック・マガジンの1969年10月号(評点は90点 評者は小倉エージ氏)。「今までインストルメンタルを中心に発表してきた彼らが、唄、それもファグスやマザースのようにアジテーション的なのを中心にしているのが興味深い。部族とのつながりが影響しているのか、土臭い感じのする曲が多く、ジェリー・ガルシアのジャズ的ギターを期待する人にはあまり好みではないかもしれない。」とのこと。 自分の耳に自信がないのか 少し逃げを打つ評論姿勢が微笑ましいです。 サイケの集大成ながら 以後の展開も示唆するAlbumですね。

 

Muddy Waters / Best Of / 1969年 ニューミュージック・マガジンの1969年11月号(評点は98点 評者は鈴木啓志氏)。「待ちに待ったマディー・ウォーターズの本邦初LP。じっくり時間をかけてつくったらしく、選曲も構成も実にうまくできている。...それにしても、A面6曲の素晴しさは文句のつけようがない程だ。...ブルースを云々する前にまずこれらを何十回も聴いて欲しい。」とのこと。 説得力がありますね。 仰せの通り I Can't Be Satisfiedから始まるA面をすこぶる堪能。 その故 楽団形式のChicago Bluesに今ひとつ乗り遅れ 英国Bluesものに疎くなった憾みも少し。

 

Hampton Hawes / Vol.1:The Trio / 1955年 スイングジャーナルの1970年9月号(評点は5星 評者は油井正一氏といソノてルヲ氏)。 まず油井氏は「この一枚は、そこらにザラにころがっているピアノ・トリオ・アルバムではない。...都会的に洗練されたピアノ・スタイリスト、ホーズはファンキー派ではないが、その深部でブルースに根ざし、最も自己に忠実なジャズ・マンなのである。」と。 そしていソノ氏は「ジャズメンはどんどん進歩すべきだと思う。でもジャズをやる以上スイングを失ってはいけない」とHawes自身の言葉を引用。「Petersonは 鍵盤捌きが派手すぎて」などと受け売りを...

 

Eric Kloss / To Hear Is To See / 1969年 スイングジャーナルの1970年9月号(評点は5星 評者は久保田高司氏)。「とにかくこのアルバムは、エリック・クロスという大型新人が、コーリア〜ホーランド〜デジョネットというこれまた超大型リズム・セクションの協力を得て、熱と力にあふれた若くて今日的なジャズを演奏している感動の一枚である。もしこのアルバムに感動しないという人がいたとすれば、その人は不幸である。」とのこと。 そして私は Bitches Brewは処分したのに対し このAlbumは今も手許に。 自他共に認める「先駆者」Miles導師より 虚心にSaxを吹きまくるEric青年に共感か。

'04 No.9 直立猿人? 類人猿? 地球外生物? 日経新聞のアート・イン・ポップとは雲泥の差のジャケット談義

 

Charlie Mingus / Pithecanthropus Erectus / 1956年 邦題はまさしく直立猿人ですが 今はジャワ原人と呼ぶ方が一般的なのかも。 Joni Mitchel女史やJeff beck師関連で 最近ではPops Fanにも受け入れられるJazz界の巨匠。 昔はCharlieと愛称でしたが 今はCharlesと正式に綴らないといけないようですね。 このAlbumは有名なので 私如きが特に語ることは何もありませんが どろっとした濃密な音空間が印象に残っています。 Ellington公爵に比べれば性急で狭量な表現かもしれませんが そこがまた逆に独特の光りを放っているようです。

 

Gil Scott-Heron And Brian Jackson / From South Africa To South Carolina / 1975年 類人猿のようですが 直立二足歩行で 火器を携えているようなので 火を恐れるようなこともなさそうです。 若干好戦的な感じがしますので 私はお友達になるのなら 音声言語を理解するボノボのカンジくんの方が 平和的で好きです。 Johannesburgの浮遊感が記憶に残っています。 Mingus師の優越主義への対抗と怒りが 時代の流れの中で若干抑制されてきたのかも。 そして音的には 私の中ではMayfield師というよりBobby Womack / Across 110th Streetから繋がっている感じです。

 

Lee "Scratch" Perry & The Upsetters / Super Ape / 1976年 超類人猿?となっていますが 絵を見る限りでは直立二足歩行以外は確認できません。 右手に持っているのは道具のようですが... 私がHotel Californiaに現を抜かしていた頃 Jamaicaでは こんなAlbumが完成していたのですね... Reggae界では有名なAlbumなので 私が特に付け加えることはありません。 強いて付け加えれば 悪役レスラーの"シベリアの密林男"グレートアントニオと"野獣男"ミスター・ブルートに"密林王"ターザンタイラーや"粉砕者"クラッシャー・リソワスキーが一緒にリングに上がった位強力なAlbum。

 

Iron Maiden / The Number Of The Beast / 1982年 地球外生物や人類の進化した形なのか滅亡寸前なのか Eddie君の実態をよく知りません。 Number Of The BeastとRun To The Hillsから始まるB面には 文句のつけようがありません。 80年代には 私はこの種の音楽(Heavy Metal?)からかなり遠いところに。 ただ 元Rock小僧としては そのことが妙に後ろめたいのか 一種の贖罪でしょうか... Vinyl時代のこの1枚に加え CD時代もSeventh Son Of A Seventh SonとBrave New Worldなどを愛聴。(単に抜け出せなかったのかも...) 

'04 No.8 ちょっと昔の企画もの 今だと トリビュート・アルバムとかカバー集と称するものかも

 

Sergio Mendes & Brasil '66 / Sergio Mendes & Brasil '66 / 1967年 アメリアッチのTijuana Brassに続いて こちらはBrasilのBossa NovaをA&M風に解釈。 A&Mは中南米ものを米市場向けにお化粧直しするのが上手で SandpipersのGuantanameraというのも懐かしいです。 解説は「文化の資本主義的侵食」がお嫌いな中村とうよう翁ですが 元々知識階層的特権色の漂うBossa Novaを 若者向けにしたMendes氏に対しては 中南米音楽の振興という観点からの温かい解説。 私は今でもBossa Novaが少し苦手なのですが こちらは弟分のBossa Rioも含め好きです。 

 

寺内タケシとバニーズ / レッツ・ゴー「運命」/ 1969年 当時は正に「一家に一枚」の定番品でした。 「初めて」尽くしのAlbum?! 「初めてクラシックをエレキ・サウンドで取り上げてLPにしました」「エレキギターで初めてショパンのノクターンを寺内タケシが弾きました」「日本で初めて使用したVOXのトーン」「初めてクラシックを尺八が演奏」... さらに楽団員の黒沢博・荻野達也・小野肇・井上正の各氏が尊敬する人は異口同音に「寺内タケシ」。 そして極めつけは「世界の寺内タケシとしての自信と自覚に目ざめる寺内タケシ」との一文。 偉大な父に 息子さんがグレてしまうのも無理ないかも。

 

Frank Sinatra / A Man Alone / 1969年 この時期 ロック少年だった私まで手にしているのですから それなりに評判になったAlbumだと思います。 背伸びをしてJazzや現代音楽を聞いている振りをしていた時期だったのかも。 とても静かに Sinatra御大がRod McKuen御大の詩を歌い且つ語ります。 そしてDon CostaのStringsが 孤高の人という印象を一層際立たせます。 Bob DylanのNashville Skylineでの笑顔と一対で捉えるべきAlbumと言えましょう。 かつて夫々の世代・階層の先端に居た二人だからこそ 時代の変換期を感じとったのでしょうね。

 

Sam Cooke / Interprets Billie Holiday / 1976年 一緒に買ったのが Live At The Harlem Square Club,1963だったので Album冒頭の2曲Good Morning HeartacheとLover Manのさらりとした歌唱に愕然。 後のA Change Is Gonna Comeのような丁寧な歌い込みを期待していましたが むしろAt The Copa路線の原型を感じました。 共にAfrican Americanを代表する歌い手さんですが 元々の旋律を超えた節回しと表現力で 出自を明確にして存在感を示すHoliday女史に対し 滑らかな歌唱を持ち味とするPopularityを内在し 広範囲な普遍性を示すCooke師との対比が実に興味深いです。

'04 No.7 芸能家族といえば 窪塚兄弟 古手川姉妹 後藤真希・ユウキ姉弟 ...

 

Kinks / The Village Green Preservation Society / 1968年 何故か暫くは Davies兄弟は 海老一染太郎・染之助 海原万里・千里 北野大・武のように 年下の方が芸達者だと思い込んでいました。 さらに私は 真野響子・あづさ同様 未だにRayとDaveの2人の容姿を識別できぬままです。 Kinksはかなり好きでしたが Albumを買ったのは これが最初でした。 所謂Sgt.Pepper'sの衝撃を 聴き手も引き摺っていたというところでしょう。 先駆者のBeatlesは次の段階へ進んでいたのですが The WhoとKinksは こつこつとConcept Album作りに腐心していたのですね。

 

Sly And The Family Stone / Stand! / 1969年 SlyにFreddieとRose Stoneですね。 何故か 周富徳・富輝の脱税一家や川口厚・恒・晶の麻薬一族 さらに海老名"無芸"一門などあくの強い皆さんを思い出してしまいました。 実のところ 私の世代はWoodstockの印象が強いので There's A Riot Goin' Onより このAlbumとGreatest Hitsの方が馴染み深いです。 Stand!からB面のEveryday Peopleまでは一気に聞いてしまいます。 I Want To Take You HigherとEveryday Peopleに挟まれたSomebody's Watching YouとSing A Simple Song が可愛くて 特に好いですね。

 

Rowans / Sibling Rivalry / 1976年 Peter, Chris, LorinのRowan3兄弟です。 日本でも田村高廣・正和・亮 山本学・圭・亘 尾崎将司・健夫・直道 芦屋雁之助・小雁・雁平? 寺尾・福薗・逆鉾など3兄弟は枚挙に暇がありません。 それはさておき このRowans名義の2nd Albumですが Rowan Brothersや1stに比べて ChrisのIf I Only Could とLorinのSword Of Faith / Soldier Of The Crossなど 弟さん2人の成長振りが好ましいです。 もちろんPeter御大は Joaquin MurrietaのSpanishもしくはMexican風味で 圧倒的な存在感を示しています。

 

Whispers / Love For Love / 1983年 スーパーマリオ似のScott兄弟は双子とのこと。 女性ならザ・ピーナッツ こまどり姉妹 リンリン・ランラン 茉奈・佳奈 きんさん・ぎんさん そしてオルセン姉妹などすらすらと。 男性はそれ程いないと思ったのに 工藤兄弟 宗兄弟 荻原兄弟 ポップコーン おすぎとピーコなどなど... 結構思い出してしまいました。 And The Beat Goes OnからIt's A Love Thingを経て このAlbumあたりまでのWhispersが割合好きです。 Up TempoのKeep On Lovin' MeからSlow BalladのDo They Turn You Onまで 新味はないものの磐石の仕上がり。

'04 No.6 腐っても鯛! それとも麒麟も老いては駑馬に劣るか...

 

Jacques Brel / Brel / 1977年 1966年にミュージックホールには出演しませんと宣言し 実質的な引退状態に。 そしてマルケサス諸島での隠遁生活を経て 1977年に復帰した際のAlbum。 Brel師は Dusty SpringfieldなどのIf You Go Away(行かないで)やScott WalkerのJackieと 大昔のPops小僧にはお馴染。 ただ ご本人の歌唱は劇的過ぎて 私は敬遠気味でした。 このAlbumも Van Morrison師のAlbum3枚分に相当するのではと思わせるほどの密度の濃さ。 La Ville S'Endrmait( 眠れる街)にOrly(オルリー)やVoir Un Ami Pleurer(涙)など鬼気迫るものが。 鯛です。

 

Roy Orbison / Laminar Flow / 1979年 この時は 老いた麒麟そのものだったようです。 大晦日にボブ・ザップと闘った曙同様 予想通りの惨敗振りに 逆に清々しさを感じたというところも少し。 本当の復活は 1988年のTraveling Wilburysまで待つことに。 改めて聞いてみましたが Love Is A Cold Windや自作のPoor BabyにTears辺りは まずまずの感触。 歳月を経て Pablo CruiseのDisco物を思わせるEasy Way Outも 初めて聞いた時のような憤りはなくなっていました。 ただRhythmの強調されたMovin'やWarm Spot HotにFriday Nightまで許容する度量は 私にはありません。

 

Dusty Springfield / White Heat / 1982年 Disco物の牙城Casablanca Recordsからの登場で少し警戒。 それでも結局は購入してしまうのが 我ながら情けないです。 この方のShout唱法は 金切り声ではないのが好いと思います。 Donnez MoiやBlack SheepなどPat Benatar嬢やAnnie Lennox姉にも負けない歌唱を披露。 正に腐っても鯛という趣。 Sting絡みのI Don't Think We Could Ever Be FriendやElvis Costello絡みのLosing You(Nicky Hopkins参加)なども捨て難いです。 ただ一番心が和むのはTime And Time AgainやSoft CoreといったBalladということで 総じて麒麟かも。

 

Machito / And His Salsa Big Band / 1983年 RumbaにMamboにCha Cha Chaと ラテン音楽は 年配の方には馴染み深い洋楽。 VocalとMaracasのMachito御大は 1982年度のグラミー賞最優秀ラテン・アルバムを受賞したこの時 既に70歳。 枯れた味わい深い歌声が好いです。 Chocolate(チョコボールではない)を筆頭にTrumpet隊が高らかに鳴り響き ちょっぴりChaseなどという楽団を思い出してしまいました。 特にSambiaでのTrumpetやSaxにPianoのSoloは Afro Cuban Jazzという枠を超えた熱演で特筆に価します。 Shunzu Ohnoさんこと大野俊三さんも参加。 当然鯛です。

'04 No.5 初々しい?Debut盤 その後の展開は予想できませんでした

 

Tim Buckley / Tim Buckley / 1966年 この清々しい歌声の繊細な19才の青年が 後に 訳の分らないStarsailorやLorcaといったAlbumで 吼えたり唸ったりするようになるとは夢にも思いませんでした。 Goodbye And Helloから遡って聞いたのですが 今思えば I can't See Youの不協和音やSong Slowly Songの浮遊感などに 危険な兆候が散見されます。 私は昔も今も 最高傑作はStarsailorだと言い続けていますが 自分でよく聞くのは Folk Rock時代の最初の2枚だったりして... Song For Jainieが特に好きです。 

 

Roxy Music / Roxy Music / 1972年 このいかがわしくて安っぽいGroupが あの素晴らしいAvalonを創出するとは夢にも思いませんでした。 今野雄二さんを筆頭に 私の世代がFerry氏の過剰な様式美に反応してしまうのは 丸山明宏さんのヨイトマケの歌とCharles Aznavour氏のIsabelleが強く心に刻まれている為だと思います。 (この例えは前にも使っています 相当印象的だったようです) このAlbumですが EnoはもちろんMackayやManzaneraも怖いもの知らずの勢いがあってよいと思うのですが... Re-Make / Re-ModelやVirginia Plainに心が躍ります。

 

Bruce Springsteen / Greetings From Asbury Park, N.J. / 1973年 確かDylanの後継者的な触れ込みで登場していたように記憶しています。 正直なところ 最初は「またか!」というのが私の反応でした。 Albumの印象をDylan師の軌跡に準えると The Freewheelin'を経ることなく いきなりHighway 61 Revisitedで登場したというところか。 FolkやCountry畑の皆さんと比較して Rock & Rollがしっかり身についている感じが新鮮でした。 ただその後 よもや「Boss」として崇め奉られるようにまで飛躍するとは 予想もしていませんでした。 日本ではセカンドの「青春の叫び」の方が先に出ましたね。

 

Journey / Journey / 1975年 「Santana出身のNeal SchonとGregg RolieにJohn MayallのBluesbreakers出身のAynsley Dunbarの結成した楽団」という説明が空虚に響きます。 もちろん稀代のVocalist「Steve Perry氏」入団後を評価すべきと理解しているのですが 気弱な爺は小さな声で「初期の五臓六腑に響き渡るようなInstrumentalものも捨て難い」と呟いてしまいます。 「イチローとオリックス」や「佐々木とベイスターズ」のような関係か... Gregg Rolieが唄うOf A Lifetimeが哀しいです。 あとはやはりKohoutekにTopazやConversation辺りの歌の入っていない曲が印象に残っています。 

'04 No.4 日本盤 帯と購買意欲の関係は? (ちょっと手抜き)

 

Youngbloods / High On A Ridge Top / 1973年 先ずは帯より。 「ヤングブラッズの最新傑作アルバム!! 往年の名曲なども混じえた抜群の選曲と、オールドタイムな雰囲気が最高の演奏で、凄い話題を呼ぶ名盤」。 何故か 帯の幅が10pと幅広形の割に 短い文章ですが 思わず買いたくなってしまいますね。 皆 御自分の技量や才能をわきまえた方なので 聴き手も寛いで聞くことができます。 私の苦手な曲Running Bearも この演奏なら違和感なく聞くことができます。 またI Shall Be Releasedも ディランUの「男らしいってわかるかい」とともに かなり気に入っているCoverです。

 

Van Morrison / Veedon Fleece / 1974年 「これ程自己を厳しく見つめた歌手が存在しただろうか? 潔癖なまでに自分自身の哲学を歌に高めた孤高のシンガー、ヴァン・モリソンの最新作。 2枚組ライヴ「魂の道のり」の感激が 再び甦える!!」。 格調高い文言に 思わず「正座をして聞かなければ」という気がしてしまいます。 節回しだけで聞かせてしまう方ですが Cul De Sac最後のうなり声まで行くと ちょっと付いていけない感じも... You Don't Pull No Punches, ...など米国の音楽を吸収していく中で 今一度英国・北アイルランドに立ち返ったのではと思わせる曲が好きでした。 

 

Bruce Springsteen / Born To Run / 1975年 「おれたちのような放浪者は、つっ走るために生まれてきた。 これまでの常識をすべて打ち破る奇跡のスター誕生。 ロックの運命を支配する救世主。 このアルバムは、低迷状態にあったロック界に革命を引き起こした。 圧倒的パワーとエネルギー、ヴァイタリティ 溢れる詩、その中に秘められた青春のホロ苦さと甘さ、ああこれこそ全世界が待ち望んでいた僕等のアルバム。」 見開きジャケットの上辺にかぶせる形なので 文字数も多いですね。  私が何か付け加える余地はないのですが Randy Breckerに思いがけなく反応しました。

 

Ry Cooder / Chicken Skin Music / 1976年 「☆偉大なるアメリカン・ミュージックを追い求め、更にメキシコへの憧れを音に託す、さすらい人の燃える心! その情熱は、いま常夏のハワイにも新境地を見出した!! ハワイ録音2曲を含む、ライ・クーダー待望の野心作、ついに登場! 解説:久保田麻琴。」 いきなりの☆印がなかなか好いですね。 この解説の久保田さんの名に 結構惹かれるものがあったように記憶しております。 このAlbumは知っている曲が何曲かあるので 私のような追求心や探究心に欠ける者でも 原曲との対比を楽しむことが出来ました。

'04 No.3 何故か郷愁をそそるAlbum 子供の頃の思い出の曲という訳ではありません

 

Ry Cooder / Into The Purple Valley / 1972年 Folk世代としては 古い歌を発掘してくる手法は馴染み深いものです。 60年代にも「かあちゃんごらんよ(高石友也)」や添田唖蝉坊の「のんき節(高石友也)」や「あきらめ節(高田渡)」のなど日本の昔の音楽を再評価・発掘する動きがありました。 (あの子守唄や森魚さんは...)ただCooder氏の出現時には 圧倒的なGuitar技や演奏形態に注目が集まり 改めて日本の音楽を掘り下げる動きはなかったようですね。 これも戦後の米国型民主教育の賜物か? また歌唱はJ J Cale氏よりまともなので 逆に印象に残らないという妙な現象が。 

 

Randy Newman / Sail Away / 1972年 古き良き時代のハリウッドの映画音楽を思わせるような滑らかな旋律と音作り。 その一方でSail AwayやPolitical Scienceなどで歌われる辛辣な詩の内容。 この二つの落差に 新鮮な驚きを感じました。 ただ私を含め日本人には あくまで米国人としての立場でAmericaを描くNewman氏の世界に対する実感が乏しく どうも音作りのほうに関心が集まりがち。 二つの対比が 思惑通り聞き手に伝わったとは言えないようです。 Newman氏は どうしても聞き手を選んでしまうということになるのでしょうね。

 

吉田日出子 / 上海バンスキング / 1981年 役者さんの表現力と説得力に脱帽です。 服部良一さんの楽曲を雪村いづみさんが歌った「スーパー・ジェネレイション」とは対照的な音世界です。 伴奏も技量では当然キャラメル・ママに及ばないものの 劇団員の皆さんからは 演奏者の息遣い・存在感が聞き手に伝わってきます。 「月光値千金」に「上海リル」や「ダイナ」などなどお馴染みの曲ばかりです。 私は昔から「海行かば」という曲が苦手だったのですが このお芝居で挿入されている意味を噛み締めつつ 思わず聞き入ってしまいました。 松坂慶子さんの映画版もあったようですが...

 

Jonathan Richman / It's Time For / 1986年 Richman師が 久し振りにぱりぱりしたRock & Rollを披露しています。 Eddie CochranばりのIt's YouやCorner Store。 更にDuane EddyばりのInstrumentalでYo Jo Jo。 そして止めは Roy OrbisonばりのNeon SignやThe DesertにAncient Long Agoといった素敵な曲。 ただ いずれもねじが一本か二本緩んでいますので またしてもWhite StripesもStrokesも及ばぬ 時代を超越したGarage的な佇まいに満ち溢れています。  もちろん一般的な尺度では 耐え難いものがあるかもしれません。 Jacketに写っている胸毛は ちょっとショックでした。

'04 No.2 ジャケットの基本は顔写真ですね

 

Ella Fitzgerald / Ella In Berlin / 1960年 躍動感あふれ迫力のある写真です。 How High The MoonのScatの時でしょうか? Emmylou Harris(Evangeline)のHow High The Moonも好きなのですが それはこのAlbumを聞いていたからでしょうね。 同じく後世のJanis JoplinのSummertimeやMarianne FaithfullやStingのMack The Knifeもたまには好いのですが 私がよく聞くのはやっぱりFitzgerald女史の方です。 完全版のCDも出たのですが 如何せんJacketが小さすぎるのがどうも気になり 手には取ってみるのですが ついつい後回しになっています。

 

Jimmy Witherspoon / Spoon / 1961年 大昔に都立大学駅前にあった中古レコード屋さんで この存在感のある顔に遭遇しました。 値段が安かったこともあり 迷わず購入。 以来暫くは Witherspoon氏の奥深く骨太の歌唱にご執心でした。 このAlbumは I'm Begining To See The LightなどEllingtonものや Lover Come Back To MeなどStandard Songが中心ですが 私がそれまで慣れ親しんでいたNat King Cole師と対極にある豪快な歌いっぷりに驚愕しました。 Jimmy Rushing師やJoe Williams師の歌唱に触れることができたのも このAlbumのおかげです。

 

Dave Mason / Alone Together / 1970年 つい最近まで 私はこちらがジャケットの表だと思っていました。 改めてジャケットを見てみると Alone Togetherの文字が入っているのは 下半分だったのですね。 合成写真としても木村恒久さんやマッド・アマノさんの水準には達していない余計な顔写真でしたね。 Albumの内容が良いだけに残念です。 慌て者の私は一時期 Mason氏は Winwood氏を超えたなどと早とちりをしてしまいました。 結局 この人の曲想はFeelin' AlrightとWorld In Changesの2種類しかないような気もしますが... と言いつつも名曲揃いで よく聞いたAlbumです。

 

Groundhogs / Hogwash / 1972年 ジャケットからMcPhee師がはみだしてしまいました。 まったく飾り気のない真っ向勝負の顔写真が自己主張しています。 英国Blues Rockには疎いのですが Thank Christ For The Bombが気に入り こちらも購入した次第。 このAlbumはMcPhee師がGuitarのみならず MellotronやSynthesiserを駆使し 新たな音の創造に没頭した刺激的なAlbumです。 全般に妙にせわしなく 切迫感が際立つ中 逆に生GuitarのMr Hooker, Sir JohnというJohn Lee Hooker師賛歌が妙に印象に残っています。

'04 No.1 開けてびっくりのカラーレコード

 

Stranglers / Black & White / 1978年 当時は「日本に来る最初のPunks」ということで注目を集めた記憶が。 ちょっぴり大昔のエレキ・インスト界のAstronautsやモダン・フォーク界のBrothers Four的な匂いがして 通人たちは警戒してしまったかも。 さらに年配のRock FanはDoorsの影を追いかけたりもしました。 この売り込み手法は 当人達にとってちょっと不幸だったような気もしますが... Toiler On The SeaでDaveのKeyboardsとJeanのBassとが共鳴する瞬間(HughのGuitarも)が印象に残っています。 なかなか粋なこんな色したレコードでした。

 

Scientist / Dub Landing / 1981年 刺激のある音を求め彷徨っていた時期に とうとうこのDubに遭遇しました。 Vocalにまで手を加えるという禁じ手・破壊作業を経て 実に生き生きとした新たな音空間に転生。 Scientistの絶妙な平衡感覚ならではの見事な仕上がりです。 と言いつつも 個人的には印度やアラブ諸国に東南アジアの民俗音楽やPopsにまで食指を伸ばし 中毒症状が進行していた時期。 健全な音楽愛好家には受け入れ難い音かもしれませんね。 妙に納得のこんな色したレコードでした。

 

Prince And The Revolution / Purple Rain / 1984年 1979年のPrince以来買い続けていた殿下ですが このAlbumまでしか持っていません。 人気沸騰を素直に喜べない屈折したFan心理だったのでしょうか? つらつら思い起こしてみると 私の場合 古くはGordon LightfootやMoody Blues そしてJourneyやJ. Geils Band辺りにもそんな傾向がありました。 最初は驚きましたが よくよく考えてみれば何のひねりもないこんな色したレコードでした。 OutKast/Andre君のThe Love Belowを聞いていて 思い出してしまった次第。

 

MC5 / Live Detroit 68/69 / 1988年 Television / The Blow Upや村八分 / Live’72 三田祭など この手の発掘ものを見かけるとついつい買ってしまいます。 初めて接したKick Out The Jamsでも John Sinclair師(密かに白人Rapperの祖と呼んでいます)のMC部分に強い衝撃を受けたため このAlbumでもIntroで聞くことができる師の咆哮が一番好きです。 そしてIt's A Man's Man's Man's Worldを繰り返し聞いておりました。 思わず周りに人のいないのを確かめたこんな色したレコードでした。 蛇足ながらCome TogetherはBeatlesと関係なさそうです。

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