The Records Of This Month
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毎月何枚かピックアップする予定です

'03 No.12 歌うギタリスト!! 歌わずにはいられないのでしょうね?

 

J.J.Cale / Naturally... / 1971年 呟くようなGuitarとVocalの語り口が調和しているので ある程度鑑賞に堪え得るものとなっています。 Chet Baker師を彷彿とさせるといってはちょっと言い過ぎか? ただ このAlbumの中でも Call Me The BreezeにCrazy MamaやAfter Midnightと同じような曲想の曲が多く 嵌る人は嵌るようですが 私はこの一枚で大満足。 二枚三枚と揃える気持ちにはなれませんでした。 悪しからず。 もっと歌唱に癖のあるJonathan Richman氏は何枚も揃えたというのに... これは好みの問題と云う他ありません。

 

Sebastian Hardie / Four Moments / 1976年 哀愁の南十字星です。 Spotnicksの「哀愁(霧)のカレリア」にSantanaの「哀愁のヨーロッパ」と並び称される三大「哀愁のGuitarもの?」です。 もちろん「哀愁デイト」や「よろしく哀愁」も好いですね。 AustraliaのGuitar Instrumentalものとの遭遇は AtlanticsのBombora以来です(こちらは元気が取り柄)。 Side2のRosannaとOpenings(哀愁の南十字星)はよく聞きましたが 如何にも深遠で誠実味溢れる歌の入ったSide1はあまり印象に残っておりません。 これは1978年に出た廉価盤(1,500円)。

 

Albert Collins / Ice Pickin' / 1978年 1980年に発売された日本盤。 帯の「刺し殺されるぞ、アイス・ピック・ギター」。 更に吾妻光良さんの「どれどれ、うわっ!これこれこれでんがな! カコカーカー コリケロ キカロッ」という謳い文句に誘われて買ってしまいました。 Album一曲目Honey Hushの前奏だけで 私は既に大満足でした。 ただ切り込み鋭いGuitarと自信のなさそうなVocalとの落差があまりにも大きく ついつい普段聞いていたのは 歌の入っていないIce PickとAvalancheでした。

 

James Blood Ulmer / Free Lancing / 1981年 最近Robert Randolphさんに初めて接した時 このAlbumを聞いた時の衝撃が蘇りました。 Album一曲目TimelessでのTrioによる疾走感と躍動感は 今まで聴いたことのない新感覚でした。 ただ歌の入ったWhere Did All The Girl Come From?他計3曲はいつも飛ばして聞いています。 Albert Collinsさんと同様 GuitarとVocalの温度差がどうしても気になってしまいます。 私としては「Ulmerさん あなたは何故歌うのですか?」と問いたいところです。

'03 No.11 金髪!! ついつい反応してしまいます

 

Lesley Gore / I'll Cry If I Want To / 1963年 The Amazing 17Year Oldです。 Little Peggy MarchやShelley Fabaresなどこの時代はお嬢ちゃんが隆盛で 私は特にこの方にお熱でした。 このAlbumはQuincy JonesがMusical Directorを担当。 曲のTitleにCryという単語が6回も登場し Julie Londonでお馴染みのCry Me A Riverにまで果敢に挑戦。 1976年再びQuincy Jonesの手を借りて復活を図りましたが 時流に乗り切れぬ感じは否めず ちょっと悲しかったです。 なお1964年のYou Don't Own Me(恋と涙の17歳)は入っていません。

 

Jackie DeShannon / The Very Best Of / 1975年 私がこの方を知ったのは SearchersのWhen You Walkin The Roomの作者ということでした。 そしてご自分で歌っているのを聞き 密かにお慕い申し上げてしておりました。 と言っても知っているのは Put A Little Love In Your Heartまでなので 地道に活動されていた1970年代以降の仕事振りには あまり関心がありませんでした。 私はCarole King女史に目を奪われてしまったようで ちょっと後悔しています。

 

Blondie / Parallel Lines / 1978年 このAlbumは名曲揃いで本当によく聞きました。 ただA面4曲目のFade Away And Radisteはちょっと苦手かも。 Slowで荘重な曲調にDeborah嬢が苦戦しているようです。 Robert Fripp御大のGuitarが入っているということでは決してありません。 などと言いつつも 持っているのはこの一枚だけです。 結局 お顔がちょっと大きいのと意外にお年を召していらしたこと。 さらに髪は染めているとの話を聞いたりしたことで 興味が薄れてしまったようです。 我ながらなんと性差別的で勝手な理由でしょう!

 

Noel / Is There Move To Life Than Dancing? / 1979年 我が家に現存する唯一のPicture Recordです。 SparksのRonとMaelの二人が全面協力。 この時期 No.1 In Heavenにかなりご執心だった私は レコード屋さんの勧めについつい乗ってしまった形。 凡庸なDisco Queenのようですが 処分しなかったのはSparks関連という他に 妖艶な容姿に惹かれてということでしょうか。 それとも単に多感な少年期に抱いた異人さんへの憧憬の名残ということか... ただNoelさんについてはよく知りません。

'03 No.10 文字だけのジャケット 自信の表れなのか それとも単に予算の問題?

 

Carla Bley / Tropic Appetites / 1974年 またもやCarla Bley女史です。 自虐的と思えるほどの激しいFree Jazzも好いのですが 元々Pops小僧の私は Bley女史と相性が良かったようですね。 今回はインドネシアなど東南アジア風味が隠し味。 Indonessian Dock Sucking SupremeでのDavid Hollandの演奏などが印象に残っています。 Julie Driscoll改めjulie Tippettsも Caucasian Bird RifflesやFunnybird Songなどで好演。 ただUnidentified CatことGato Barbieriが延々と吹き捲るのが 些か一本調子で鬱陶しいです。

 

Sex Pistols / Never Mind The Bollocks / 1977年 初めて音に触れた時は Stooges / No Fun やSir Lord Baltimore / Kingdam Comeの爽快感が蘇ってきました。 山上たつひこさんの「がきデカ」で八丈島のキョンや栃の嵐に遭遇した時並みの衝撃。 ただ私が買ったのは暫く経ってからなので米国盤。 したがってSide2のSub・Missionはちょっと勢いを殺ぐような印象があります。 本当はBlack SabbathのMaster Of RealityかBad Companyの1stにしたかったのですが Vinyl盤は持っていませんでした...

 

Serge Lama / Lama Chante Brel / 1980年 一時期はJacques Brelの後継者的な扱いも受けていたようです。 Country Joe McDonaldのThinking Of Woody GuthrieやNilssonのSings Newmanという佇まい。 Chanson通からは「そんな地味な取り合わせではない」とお叱りを受けそうですね。 同じ大御所同士の組み合わせでも Sam Cooke師のInterprets Billie Holidayのような違和感はありません。 孤独への道(J'Arrive)やブルジョアの嘆き(Les Bourgeois)の丁寧な表現やBrelの故郷を偲ぶ平野の国(Le Plat Pays)の熱唱が見事です。

 

Vivian Jackson(Yabby You) / Yabby You & Michael Prophet Meets Scientist At The Dub Station / 1981年? DubとVocalが一体化していて衝撃を受けました。 私にはいまだに三人のうち誰が主役なのか分りません。 ScientistのAlbumは何枚か買いましたが Michael Prophetは1枚だけでYabby師は持っていないようです(定かではありません)。 Riot In BirminghamやSufferation & StarvationなどScientistの音捌きはかなり刺激的。 日本の綺麗なJacketとは別世界の 貧弱なJacketのJamaica盤です。 

'03 No.9 阪神18年振りのリーグ優勝に便乗 前回(1985年)はこんな音楽を聞いていたようです

 

The Smiths / Meat Is Murder / 1985年 How Soon Is Now?の入っていないVinyl盤。 結局CDを買い直しました。 How Soon Is Now?一曲が3200円ということですね...かなり割高なお買い物でした。 その上 CDのシール状の帯がJacketに貼り付いてしまい 修復不能の悲惨な状態です。 音楽性とは関係ないところで 少しThe Smithsが嫌いになったかも。  我が家はちょうどVinyl盤からCDへの過渡期で CDはまだ価格が高く ClassicやJazzを中心に購入していた時期のお話。 

 

Elvy Sukaesih / The Best Of / 1985年 本邦Debut盤のようです。 東南アジア方面に出向くと ついつい地元のカセットを買い漁っていた時期。 ただカセットの質が悪いのか 私の扱いが悪いのか 駄目にしたものもありました。 その点Vinyl盤は扱いやすくて良いですね。 Mandi Maduの掛け声やためいきなど Sukaesihさんの豊かな表現力や極彩色の演奏は The Smithsの音楽性の対極に位置すると言えそうです。 日本の風土と気候ならば どちらも受け入れることが出来ますね。

 

Fela Anikulapo Kuti & Afrika 70 / Zombie / 1985年 ご執心だったReggaeが成熟度を増す一方で 細分化されつつあり 私もちょっぴり距離を置き始めた時期です。 新たな刺激を求めて物色する中 雑誌などで見覚えのある名前と写真に 大した予備知識もなく飛びついたようですね。 Fela Kuti師の常に権力と戦い続けてきた切実な主張は Morrisseyくんには真似の出来ない重さを感じます。(この時期も投獄されていたとのこと) 幸か不幸かその重さを体感できない私には Morrisseyくんの主張の方を身近に感じるのが 我ながら不甲斐ないですね。

 

チベット歌舞劇ほか / 東西アジアの音楽 / 1985年 シルクロード音楽の旅B胡旋舞の道。 私が民俗音楽の蟻地獄の中でもがいていた時期ですね。 ちょっと懐かしいです。 故小泉文夫先生がシルクロードの舞踊での回転という仕草に焦点を絞り 考察しているのところがなかなか興味深かったです。 若手の評論家の方にMorrisseyくん(時々Johnny Marrくんも)の舞踊・所作と民族性について 考察していただきたいものです。 爺の私は 丸山明宏さんのヨイトマケの歌とCharles Aznavour氏のLa Boheme(ハンカチ技)に原型を求めてしまいそうです。

'03 No.8 ついつい渡航を控えたくなる国(街)の音楽 外務省の海外安全ホームページを参考に

 

Muhammad Naim Mazari etc. / アフガニスタンの音楽 / 1975年 海外安全情報:首都カブール、ヘラート、ジャララバード、バーミアン、カンダハール各市内:「渡航の延期をおすすめします」とのこと。 ソビエトのアフガン侵攻が1979年頃ですから 1973年のクーデターで共和制に移行した後に発売されたAlbum。 録音は1955年と1970年ということなので王制時代のもの。 ドールという太鼓の勇ましい戦闘の音楽やスルナイ(オーボエ属の笛)の独奏など迫力満点。 イラン・トルコ同様水準は高く その後の混乱が残念です。(イラクは持っていません)

 

Aan Darwati And May Sumarna / Kapincut / 1985年 インドネシアです。 海外安全情報:首都ジャカルタ、バリ島他の全地域:「十分注意して下さい」とのこと。 このAlbumはスハルト政権下の安定した時代のもの。 その後1998年にスハルト政権が崩壊 今日まで日本並に3人も大統領が変わる国に様変わり。 それにしてもガムラン・クロンチョン・ダンドゥットにジャイポンガンなどなどインドネシアの音楽は多様で包容力があり奥深いですね。 Detty嬢と異なりAanさんの歌唱はしっとり。 カピンチュという語感が特に好きです。 

 

New York Dolls / Very Best Of / 1977年 2001.9.11から最近の大停電と 米国 特にニューヨークは大変そうですね。 危険情報はないので ニューヨークの安全対策基礎データをみると「ここ数年犯罪件数は減少してきてはいるものの、依然件数は多い(東京のおよそ20倍)上、更に殺人事件等の重大犯罪も発生していますので、注意が必要です。」とのこと。 このAlbumはPunk勃興期に過去2枚のAlbumから抜粋し発売されたもの。 装飾過多ながら瞬間迸るRock魂が魅力です。 ただ上記2枚を聞いた後では 底の浅い感じがどうしても。

 

Pierre Barouh / Ca Va, Ca Vient / 1971年 フランスは猛暑で3000人から5000人の死者とのこと。 山火事もあったようです。 やはり危険情報はないので パリの安全対策基礎データをみると「犯罪発生頻度としてはスリ、置き引き、強盗の順に発生件数が多く、盗難に遭った際に抵抗した結果、怪我を負うケースも発生しています。」とのこと。 このAlbumは1982年に再発売されたもの。 約10年周期で再評価される不朽の名作か。 猛暑を乗り切るのには体力不足との感じが少し。(アフガニスタン・インドネシアと比べるのが間違い?)

'03 No.7 映画を見ていないサントラ盤

 

Junior Murvin etc. / Rockers / 1979年 Reggaeにお熱だった頃です。 映画を見て大感激したThe Harder They Comeのサントラ盤は持っていないのに 映画を見ていないこちらのAlbumは買っています。 私の捉え方は良質のOmnibus盤というところ。 Clashでお馴染みのPolice And Thieves / Junior MurvinやNatty Take Over / Justin Hinesあたりがお目当てだったと記憶しております。 そしてあまり興味のなかったJacob MillerやPeter Toshの凄みを体感したAlbumです。 と言いつつも Book Of Rules / Heptonesも捨てがたいです。

 

Ramones etc. / Get Crazy / 1983年 Bill Grahamを思わせる大立者が自分の死期が近いと思い込み 史上最強のConcertを企画するというお話らしいです。 お目当てはGet Crazy / SparksとChop Suey / Ramones with Haward Kaylan & Mark VolmanにLittle Sister / Lou Reed with Robert Quineでした。 意外な掘り出し物は 出だしだけBluesで中身はPunkのHoochie Coochie Man / Fearとまずまず聞けるMalcom君の歌。 Summer Of Loveの重鎮CHIKAKOさんのお話ではかなり笑える映画とのこと。 DoorsのDensmore氏もなぜか参加。

 

Bob Seger etc. / Teachers / 1984年 邦題はりんご白書とのこと。 そう云えば Cable TVでそんな映画をやっていたような記憶がかすかに。 荒れた学園もののようです。 私は この時期よく知らなかった38 SpecialやRoman HolidayにNight Rangerあたりの音を 手早く聞いてみたいという姑息な動機で手に取ったAlbum。 結局一番印象に残ったのは Understanding / Bob Seger & The Silver Bullet BandやCheap Sunglass / ZZ Topでしたが... あとMotelsやIan Hunterの楽曲も耳に残っています。

 

Freddie Mercury etc. / Metropolis / 1984年 かなりの話題作・問題作。 私の周りではFritz Lange監督の原作を冒涜するものとかなり評判が悪かったので映画は見ていません。 私が期待したのはPat BenatarやBonnie TylerあたりとMoroder氏の異種格闘技ぶりだったのですが ルールの問題もありMoroder氏の圧倒的な勝利という印象。 そしてLoverboyやBilly SquierにAdam Antあたりはまあまあ予想通りの音。 その中でJon Andersonも健闘していますが なんといってもLove Kills / Freddie Mercuryが強力な仕上がりで 流石だと思いました。

'03 No.6 アングラ・サイケのお手軽普及品 かなり聞き易いのですが...

 

Family / Entertainment / 1969年 衝撃のDebut作Music In A Doll's Houseに続く第2弾! 今回はDave Mason氏が係わっていない為か いたずらに音を左右に振ることもなく比較的落ち着いた仕上がり。 Ric Grech氏の作品が加わったことも要因か。 Grech氏はBlind Faithでは目立ったところもなく日陰の扱いでしたが おそらくWinwood氏は Violin奏者としてのGrech氏に魅力を感じていたのでしょうね。 そうそうNicky HopkinsさんがProcessionsという曲で Chapman氏たちの強烈な個性の中に埋没することなく印象的な演奏を披露しています。

 

Bonzo Dog Band / Keynsham / 1969年 実はI'm The Urban Spacemanしか知りませんでした。 解らないなりに 初期のMothers Of Invationのような印象を持っていましたが 聞いてみたところ実に聞き易いPopなAlbum。 おそらくGolliraの頃と比較すれば 随分丸くなっているのでしょうね。 私はやはり表題曲やYou Done My Brain Inなど Innes氏の楽曲が好きです。 お口直しという意味ではないのですが KinksのVillage Green Preservation Societyが聞きたくなりました。 なお 1975年頃Sunsetから出た再発盤です。

 

Pearls Before Swine / These Things Too / 1969年 ラジオ関東・阿井喬子さんの語りでお馴染みの「ビート・ゴーズ・オン」で耳にして以来 無性にAlbumを聞いてみたくなりました。 当時ESPの二枚はかなり入手が困難だったので 私はRepriseのCut Out盤です。 内袋を見るとFugs, Tiny Tim, Don Ho, Electric Prunes, Mothersの名前も。 どうにも理解に苦しむLine Upです... 内容的にはちょっと風変わりなSSWのRapp氏の小品集という趣で 表題曲やSail Awayが好きです。 ただ一番良い曲はI Shall Be Releasedという曲ですが...

 

Incredible String Band / Relics Of... / 1970年 この2枚組みのBest盤が日本で出たのは1972年です。 もうこの時点で本国では7枚出ていたとのこと。 もちろんThe 5000 Spirits...からが6曲と一番多いですが いまでもなかなか理にかなった選曲だと思っています。 やはり好きなのはRobinさんで First Girl I Loved, My Name is Death(The 5000 Spirits...)などですが もちろんMikeさんのPainting BoxやCousin Caterpillar(The Big Huge)なども好いですね。

'03 No.5 待望のセカンド・アルバム!! 二枚続けて買ったのですが...

 

Manfred Mann Chapter Three / Volume Two / 1970年 その暗さとFree Jazz風味から一部で注目を浴びた1969年のDebut盤に続く第2弾。 昔から欧州はCeil Taylor師やAlbert Ayler師の活躍など Free Jazzの生育に適した土壌。 英国にもWestbrook氏やGibbs氏のような人材が。 元々Jazz畑のMann氏としては 当時最先端の音に触発されたのでは。 服部克久先生のように?素養と人脈はあるが才能には限界のあったMann氏は この失敗?から自分の適性を悟りEarth Bandではひたすら中庸を。 各人のSoloは刺激的で私は好きですが...

 

Flock / Dinosaur Swamps / 1971年 当時の若いJazz Fanの間ではMichael White氏の居たThe Fourth Wayと人気を二分していたと記憶しております。 1969年のDebut盤に比し Groupとしての纏まりが感じられます。 ただ一枚目ではドリフターズの加藤・志村両氏並の勢いのあったJerry Goodman氏のViolinが 二枚目ではドンキー・カルテットで小野・吉田両氏とからむ猪熊虎五郎さんあたりまで埋没してしまったのが未だに不可解です。 Seatrain / Richard Greene氏のようなFiddleまで披露していたり 完成度は高いものの方向性に若干迷いが感じられます。

 

Comus / To Keep From Crying / 1974年 1971年に衝撃のDebut盤First Utteranceを発表。 そしてすっかり忘れられた頃 唐突にVirginから発売されたのがこのAlbum。 最初の曲DownにはDebut盤のSong To ComusやDianaの面影がありましたが あとは比較的叙情的で上品な仕上がり。 Wootton氏の歌唱もFamily / Chapman氏を凌駕するまでは至らず 女声を含め独特の雰囲気がだいぶ薄まってしまいました。 かといってDebut当時の注目度が似通っていたTyrannosaurus Rexのような華麗な変身という風にもいかなかったようです。

 

Television / Adventure / 1978年 待望の第2弾!! はじめて聞いた時 Foxholeを除けば随分と穏やかになったという印象でしたが 繰り返し聞いてみると 醒めた昂揚感に独特の味わいを感じました。 Methedrineなどの興奮剤からHeroinなどの不健全な悟りの境地へ到達。 この穏やかな倦怠感をSyd Barrett師やBrian Wilson師のように無意識ではなく 意識的に漂わせているように思えます。 そして2枚のAlbumで 既に老成してしまったような印象を与え 解散自体についても聞き手にある程度納得させてしまうのが凄いですね。

'03 No.4 下界に降り立った天上人たち

 

Tim Buckley / Greetings From LA / 1972年 Leon ThomasやKarin Krogを凌ぐAvant-Garde Vocalの頂点を極めたStarsailor後のAlbum。 今回も身構えて聞いたところ Chuck RainyとEd GreenのRhythm隊を従え 聞こえてきたのは 意外にもLes McCann/Eddie Harrisを思わせる比較的親しみ易いJazz-Funkで ほっとしたというのが正直な感想。 それでも Sweet SurrenderやMake It RightのおどろおどろしいStringsをも圧倒するVocalは凄いですね。 そしてGet On TopのVocalは 師の数々の実験の集大成と私は捉えています。

 

Grateful Dead / Blues For Allah / 1975年 Pigpenの熱烈なFanという訳ではありませんが 一応Europe '72で私のDead行脚も自己完結しておりました。 そして久し振りにRadioで聞いたのがHelp On The Wayでした。 DeadにしてはTightな曲で気に入り Albumまで購入した次第。 ただSide2は Title曲以降がDeadにしてはArab系音楽を消化しきっていないとの印象もあり あまり聞いていません。 結局 関心は薄れてしまったままでしたが Live盤やVideo/LDは 見かけるとついつい買ってしまいましたね。 恐るべし!Grateful Deadの継続性!

 

Bob Dylan / Desire / 1976年 私は小さい頃からお兄ちゃん達から Dylan師は「神様」と洗脳を受けてきた世代なので John Wesley Hardingまではこつこつと拝聴。 ただNashville Skylineに強い拒否反応を示し 以降は若干敬遠気味。 そしてこのAlbumは Radioから流れてきたEmmylou姫の声とScarlet嬢のViolin(若干垂れ流し気味?)に魅せられ購入した次第。 ともあれ以後Nashville路線も楽しむことが出来るようになり Dylan神格化の呪縛から逃れることのできた思い出深いAlbumです。 ただStoner/WyethのRhythm隊には未だに馴染めません。

 

Carla Bley / Dinner Music / 1976年 Torio RecordsがWatt Labelを集中的に発売していた時期のもの。 帯にStuff来日記念盤と謳っていますが 基本的にSoloをとるのはTromboneのRoswell Ruddさん達。 StuffのFanは納得できたのでしょうか? 一応Ida LupinoでEric Galeが印象的なSoloを聞かせてくれますが... Bley女史の典雅な曲作り・編曲・Organは随所で光り輝いておりますが Gary BurtonとのA Genuine Tong Funeralの屈折したHumoresqueやEscalator Over The Hillの荘重な響きからすると ちょっと角が取れすぎとの印象も少し。

'03 No.3 米国大御所の座長公演と大評論家の解説

 

Elvis Presley / On Stage: February 1970 / 1970年 日本に置きかえると 銀幕のスターでもある小林旭御大の新高輪プリンスホテル・ディナーショーというところか。 当時Live Albumが細切れに発売された中で 私がこのAlbumを選んだのは Polk Salad Annieなど当時の旬の曲を歌う御大に興味を抱いたため。 またJames Burton翁のGuitarにも惹かれました。 解説は木崎義二先生。 曰く「”ロックの歴史はエルヴィス・プレスリーの歴史でもある”。 僕は長年そう信じてきた」。 萩原健太君ではこの重みは出ません。 たとえBeach Boysに置換えても...

 

Neil Diamond / Hot August Night / 1972年 日本で例えると 同じシンガー・ソングライターということで吉幾三さんの新宿コマ劇場公演というところ。 かもめのジョナサンはちょっと苦手でしたが 実はこの人は好きです。 解説は青木啓先生。 曰く「ニール・ダイアモンドの世界、その音楽は、良い意味でのポピュラリティがある。 それだからこそ彼は70年代の最も大切なシンガー=ソングライターなのだ」。 言葉の端々に 一部プロの水準に達していない人までもてはやされた当時のSSWブームに対する憂いが感じられますね。

 

Marvin Gaye / Live / 1974年 日本で言えば お嬢ちゃんやお姉さま達の熱狂振りから判断して SMAPの東京ドーム・コンサートのような雰囲気。 解説はあの福田一郎先生。 曰く「異常といえるほどのマービン人気にただただ圧倒され、”黒いエルヴィス・プレスリー”とでも表現したら…」(長いので省略)。 要は「俺は生を見たぞ!!」という今となっては微笑ましい自慢話のようです。 さらに日本の潔癖で初心なうるさ型Soul Fanを「Marvin君 本場ではIdol」と挑発している感じも少し。 David T. Walker氏のGuitarがかなり目立っています。

 

John Denver / An Evening With / 1974年 日本で該当するのは その風貌を含め南こうせつ氏の日本武道館公演というところでしょう(酔いどれかぐや姫のような演目はないようですが)。 私は元々Folk世代なので この人は割合先入観なく聞くことが出来ます。 解説は湯川れい子先生。 曰く「この夜のコンサートと、このレコードにまさる宝石や毛皮があるというのなら、ぜひとも教えて欲しいものです……」。 当時の湯川女史にとっては 宝石と毛皮が価値基準になっていたようです。 そうそうHal Blaine氏のPercussionが随所できらりと輝いております。

'03 No.2 30年前(1973年頃)の瞠目 怨嗟 痛恨 邂逅編

 

Little Feat / Dixie Chicken / 1973年 私にとって瞠目の一枚。 当時は村八分やキャロルにファニー・カンパニーなどなど日本のBandが元気でした。 そして私は ジプシー・ブラッドをきっかけに ごまのはえや後期のはっぴいえんどといったBandの乗りやGuitarにご執心。 そんな時 私の廻りの通人が「これ知ってる?」と教えてくれたのがこの人達。 当時不純な動機で 洋ものはGlam RockとPhiladelphia Soulばかり聞いていた私には まったくの未知の音。 特に楽器を嗜む人にとって触発される部分が多いらしく BB&A教徒の改宗例も 私は何人か目撃。 

 

Dan Hicks And The Hot Licks / Last Train To Hicksville... / 1973年 私にとって怨嗟の一枚。 レコード店でMaria MuldaurのOld Time LadyやPaul ButterfieldのBetter Daysと迷った末 こちらを選択。 さすがにWhere's the Money?にStriking It Richと続けて聴くと 完成度が高まった反面 当初の新鮮な驚きが薄れたという印象も少し。 後日 粋人から借りた上記2枚の奥深さに触れたことも影響しているのでしょうね。 内容の充実した楽しいAlbumなのですが 後のKid Creole同様 音のCollage型Bandが鮮度を保つのはなかなか大変ですね。

 

Gram Parsons / GP / 1973年 私にとって痛恨の一枚。 そもそも お亡くなりになった時期が近いこともありClarence White氏と混同していました。 つまりByrds/UntitledのGuitarが聴けるものと勘違いして このAlbumを購入。 そしてA Song For YouやSheといった名曲の不安定で脆弱なVocalが 私の許容範囲を超えていたため 暫くはお蔵入りしていた一枚。 間違いに気付いたのはMuleskinnerを聴いた時です。 もっとじっくり聴いていれば 今頃 如何にも年寄り然とした自慢話が出来たのに... 

 

John Cale / Paris 1919 / 1973年 私にとって邂逅の一枚。 Velvet Underground時代の呪術的なViolaやOrganに感銘を受けていた私は どうにも意表を突かれた印象。 勿論 Child's Christmas In WalesのGuitarに一応は反応したものの MacbethやGraham GreeneのRhythmや音作りと Little Featが結びつくこともありませんでした。 むしろThe Endless Plain of FortuneやHanky Panky Nohowの曲想やStringsに興味を持ちました。 この時点では まだVelvet Undergroundの影を追い求めていた私の感性の限界を痛感した次第。

'03 No.1 20年前(1983年頃)はReggaeに凝っていたようです

Bunny Wailer / Live / 1983年 Marley師やTosh師とのOriginal WailersのMemberとして 少しは知られているかもしれません。 3人の中ではJamaica土着派なので地味な扱いを受けていましたが このLiveでも冒頭に演奏されているBlackheart Manは強く印象に残っています。 1982年Kingston, JamaicaのYouth Consciousness Reggae Festivalに久し振りに登場した時のLiveとのこと。 Bunny氏の熱唱に聴衆の熱狂振りも凄まじく Beatles / At The Hollywood BowlやMarley師のOne Love Peace Concertを彷彿とさせるほど。 Armagedonにも感激。 

Prince Lincoln And The Royal Rasses / Roots Man Blues / 1983年 昔のRock少年なら Joe Jackson絡みのNatural Wildを覚えている方もいらっしゃるかも。 80年代に入りHip Hopを除けば Michael Jackson君やLionel Richie氏などAfrican Americanの皆さんが人種の壁を軽々と乗り越えていく中で 70年代Soul/R&Bから抜け出せない私は ついついReggaeに走ってしまいました。 その流れで「殿下」ならぬこちらのPrince師にも強く惹かれました。 Unite The WorldなどWhat's Going Onを想起してしまいますね。 Gaye師の死は1984年でしたか...

Meditations / No More Friend / 1983年 この時期 私のような守旧派米国Chorus Group好きには Ray, Goodman & BrownやWhispersぐらいしか聞くものがありませんでした。 ということで 自ずとMighty DiamondsやHeptonesそしてこのGroupなど ReggaeのChorus Groupを聞く機会が増えてしまいましたね。 表題曲やMother LoveにBook Of Historyなどなど愁いを帯びた良い曲を書きます。 もちろんLinval ThompsonさんのProduceとRoots Radicsの演奏によるところも大きいのですが。

Aswad / Live And Direct / 1983年 初期の代表曲Not SatisfiedやAfrican Childrenの入ったBest盤的聞き方もできるAlbum。 1958年白人暴徒がカリブ系移民を襲った事件を期に 開催されているNotting Hill Gate Carnivalでの演奏。 そんな経緯もあり1976年にも暴動が起きた(Clash/White Riot)と聞いていますが この年はどうだったのでしょう。 卓越した技量を背景にDub風味も加味して The BandのLiveに匹敵する完璧な演奏を聞かせてくれます。 そこがLiveにしては若干面白味に欠けると見る向きもあるようですが... 私はThe Band同様好きです。

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