同じ本を二度買っても 気がつかず途中まで読んでしまう乱読です
勿論 カバーや帯は邪魔なので直ぐ外してしまいます
当然一気に読んでしまわないと読了できません 従って あまり長い本は読みません

 

ある程度溜まってから Mystery USA索引)とMystery Europe索引)に移します 時期は適当です
しばらくは重複する事もあります

タイトル

著者

発行所

発行年

主人公

主人公の経歴

備考

黒い塔

P・D・ジェイムズ

早川書房

 

1994

アダム・ダルグリッシュ

犯罪捜査部の警視

三十年来の知己である神父より相談事があるとの手紙が。 折悪しく 警視は肺炎(当初白血病との診断)で入院中。退院後 静養がてら神父を訪ねるも既に死亡 相談事の内容は判らず終い。 神父はドーセットの障碍者用療養所で教師を。 所長は多発性硬化症を患うも仏の巡礼地に行き奇跡的に完治とのこと。 さらに警視が神父の遺品を整理している間に 事故死や自殺が相次ぐなど何やら怪しげな展開。 患者さんも職員も皆一癖あって人間模様を満喫。 ダルビッシュの大リーグ入りから ダルグリッシュ警視を連想...

ミレニアム 3 眠れる女と狂卓の騎士

スティーグ・ラーソン

早川書房

 

2011

ミカエル・ブルムクヴィスト

ミレニアムの発行責任者・共同経営者・記者

リスベットはザラや金髪の巨人との死闘で重傷を負い入院。 公安警察特別分析班は過去の策謀が白日の下に曝されるのを恐れ リスベットの口封じなどを画策。 そしてミカエルは その実態の本格的調査を開始。 特別分析班の危機管理は オリンパス鰍フ菊川・森・山田組や大王製紙鰍フ井川家を想起させるものが。 光源氏や若き日の荷風散人のように華やかなミカエルの女性遍歴は相変わらず。 新たに女性が登場する度「ミカエルの毒牙にかかってしまうでは」などと物語の展開以上にハラハラ。 結局一名がミカエルの手中に...

ミレニアム 2 火と戯れる女

スティーグ・ラーソン

早川書房

 

2011

リスベット・サランデル

フリーの調査員

「ミレニアム 1」でミカエルを助けた天才ハッカーが主人公。 月刊誌「ミレニアム」から人身売買・強制売春を題材にした本を出版する予定だったカップルが殺害され 現場に主人公の指紋のついた銃が。 そして警察とは別の主人公を狙う一団。 前作では「源氏物語」を連想しましたが 本編では合戦が中心で犠牲者も多く「平家物語」を想起。 「一の谷の合戦」「屋島の戦い」「壇ノ浦の合戦」などと比べつつ 「源義経」「弁慶」を筆頭に「源頼政」「平清盛」「平宗盛」「平教経」「源頼朝」「常盤御前」などに 登場人物を当て嵌め一人悦に入るのでした...

ミレニアム 1 ドラゴン・タトゥーの女

スティーグ・ラーソン

早川書房

 

2011

ミカエル・ブルムクヴィスト

ミレニアムの発行責任者・共同経営者・記者

花森安治さんか梶山季之さんか矢崎泰久さんのような編集者が 自衛隊のクーデター計画の楢崎議員や堀江メール事件の永田議員のように偽情報に基づく記事を書き 名誉毀損で有罪に。 そんな時 兄の孫娘が失踪した件を調査して欲しいとの大手企業の元会長の依頼あり。 話の展開に加え 主人公の「大桃・麻木」同時進行の山路徹くんを凌ぐ光源氏並みの女性遍歴に反応。 源氏物語の「紫の上」「明石の上」「葵の上」「六条御息所」「空蝉」「夕顔」「雲井の雁」などに 登場する女性を当て嵌め一人悦に入るのでした...

洞窟の骨

アーロン・ジェンキンズ

早川書房

 

2000

ギデオン・オリヴァー

人類学教授

このシリーズで最初に読んだ「古い骨」に登場したジョリ警部と再会。 ということで 今回はフランスのネアンデルタールの遺跡から 死後数年しかたっていない人骨が。 3年ほど前のネアンデルタール人の装飾品捏造事件の現場近くとのことで 何か関係があるのでしょうか? 読売巨人軍のような権謀術数が。 いつもながら ある程度読者にも筋書きが読め ある種の優越感を与えてくれる実に巧みな書き手です。

楽園の骨

アーロン・ジェンキンズ

早川書房

 

1997

ギデオン・オリヴァー

人類学教授

このシリーズで最初に読んだ「古い骨」に登場したFBI捜査官ジョン・ロウと再会。 ジョンの伯父が経営するタヒチのコーヒー農園に。 ジョンのいとこの夫の死に疑問があるとのことで 遺体を掘り起こしギデオンに鑑定を依頼したいとのこと。 読み進めるうちに 巧みな仄めかしにより読者は犯人を類推できるのですが どうして探偵たちが分からないのかと思わせるところが作者の腕の見せ所。 ナベツネのような農園主が登場。

闇を見つめて

ジル・チャーチル

東京創元社

 

2006

ブルースター兄妹

元上流階級の兄妹

地元新聞社の記者が 1932年のボーナス遠征軍の取材に。 世界恐慌の最中 第一次大戦に出征した復員軍人に1945年以降に支払われることになっていた特別報奨金の前倒し支給を求めたデモ行進とのこと。 何やら 昨今のギリシャやウォール・ストリートのデモを連想してしまいます。 我が国も国民年金を一旦廃止して 今までに払い込んだ分を払い戻してはどうでしょう? そうそう肝心の事件は「氷貯蔵庫でミイラ死体発見」と「婦人会仲間の女癖の悪い夫が殺害された」とのこと。

暗い鏡の中に

ヘレン・マクロイ

東京創元社

 

2011

ベイジル・ウィリング博士

精神科医、ギゼラの恋人

「幻の傑作が ついに新訳にて登場」とのこと。 「幽霊の2/3」は「名のみ語り継がれてきた傑作」とのことでしたね。 ギゼラの同僚教師が理不尽にも突然解雇に。 同時に二ヵ所に出現するのを目撃されるという怪現象に 皆が動揺したためとのこと。 そして もう学園から去ったはずの問題の教師が再び現れ 死者が... 怪現象の仕掛けは単純ですが その動機が徐々に明らかになる過程が面白かったです。

エージェント6

トム・ロブ・スミス

新潮社

 

2011

レオ・デミドフ

工場長。元ソ連国家保安庁捜査官

旧ソ連秘密警察捜査官だった主人公が 激変する政治体制に翻弄されつつも生き抜く三部作完結編。 今回の舞台はニューヨークやアフガニスタンまで広がります。 大勢の人が亡くなります。 私は最後まで この主人公には感情移入することができませんでした。 トマス・ハリスの「ハンニバル・ライジング」やスティーヴン・ハンターの「四十七人目の男」やピーター・ラヴゼイの「単独捜査」などで 欧米作家の異国趣味の限界を知った今 英国人の描くソ連にも若干懐疑的に。 と言いつつ一気呵成に読了。

夜明けのパトロール

ドン・ウィンズロウ

角川書店

 

2011

ブーン・ダニエルズ

私立探偵、元サンディエゴ市警刑事

担当していた幼児誘拐事件をきっかけに警察をやめざるを得なかった主人公。 志半ばで目標を失い虚無的になった主人公をサーフィン仲間が支えます。  そして行方不明の公判証人を探して欲しいとの依頼が。 アリューシャン列島付近の海底地震が引き起こす大波を待ちわびるサーファーというのは時期的にどうなのでしょう?

歓喜の島

ドン・ウィンズロウ

角川書店

 

1999

ウォルター・ウィザーズ

フォーブズ・アンド・フォーブズ社の調査員、元CIA工作員

CIA時代はハニー・トラップを仕掛けていた主人公ですが 民間企業に転身後 上院議員の警護を命じられます。 ジョン、ロバート、ジャクリーヌを思わせる上院議員一族ですが 当然モンローらしき女優も登場し謎の死を。 前半はオーネット・コールマン登場前のニューヨークのジャズの状況を興味深く拝読。 後半は FBIにCIAにニューヨーク市警に上院議員子飼いのボディーガードにソ連が入り乱れてのありがちの展開と。 パーカーやモンクのパトロンとして知られるニカ男爵夫人(伯爵夫人)も特別出演。

ガラスの独房

パトリシア・ハイスミス

扶桑社

 

1996

フィリップ・カーター

建築技師

主人公は普通の建築技師でしたが 脇の甘さから横領の罪を着せられ服役。 そして本人に自覚はないのですが 徐々に刑務所生活に順応してしまいます。 出所後 一般社会に順応するかと思いきや 筋金入りの犯罪者になってしまう怖いお話。 ウエスト・メンフィス3事件の三人の今後がとても気になります。 社会復帰したとしても 青年期の18年間を刑務所で過ごしてしまったのでは 身に付いてしまったものを拭い去ることは大変でしょう。 ましてや うち一人は死刑判決だったのですから...

愛は売るもの

ジル・チャーチル

東京創元社

 

2007

ブルースター兄妹

元上流階級の兄妹

前金500ドルを提示する何やら怪しい4人組が二人のお屋敷に滞在しますが その中の一人があっけなく殺されます。 殺されたのは 韓国の新興宗教「摂理」教祖のようなラジオ伝道師。 私は 前回読んだ時 殺された伝道師の息子が秘書になったと思い込んでいたのですが そのような記述は見当たりません。 何か別の話と混同しているのかも。

今をたよりに

ジル・チャーチル

東京創元社

 

2011

ブルースター兄妹

元上流階級の兄妹

久しぶりのブルースター兄妹もの。 地方都市の郵便事業の有り様やナチスの台頭など1930年代の米国を活写。 お屋敷の図書室から大伯父の新たな遺産を発見したり ウォーカー署長がいよいよお屋敷に下宿することになり 庭からは白骨死体が発見され リリーが人類学に興味を抱くなど 今後の展開に期待が高まります。 申し遅れましたが 本題の殺人事件は 駅のポーター君の殺害。 

魔力

トニイ・ヒラーマン

早川書房

 

1990

ジョー・リープホーン

ナヴァホ族警察警部補

リープホーン警部補は一見関連はなさそうな3件の殺人事件を抱えています。 一方 チー巡査は自宅で何者かの襲撃を受けます。 そして彼が発見した骨のビーズをきっかけに新たな展開が... リープホーンとチーが本格的に組んだ最初の作品とのこと。 若いチーは 先住民族の伝統習俗を重んじるのに対し 年長のリープホーンは そのような伝統習俗を疎ましく思っているところが なかなか面白い対比かと。 先住民族のベビー・ブーマーとジェネレーションXか...

うつろな男の死

キャロライン・グレアム

東京創元社

 

1993

トム・バーナビー

主席警部 ジョイスの夫

気位の高い素人劇団がアマデウスを上演することに。 様々な軋轢の中 サリエリ役が自殺を計る場面で 小道具のナイフで死亡。 実際に事件が勃発するのはP186で 全体(P418)の44.5パーセントを過ぎた頃。 ネタバレ? なお死んだ男優の妻(当然若い)と前妻が共演。 「市川猿之助」「藤間紫」「浜木綿子」が共演するようなものか。(本編と逆 新恋人は女優さんではないそうな)「萩原健一」「いしだあゆみ」「倍賞美津子」組や「布袋寅泰」「今井美樹」「山下久美子」組では年齢が近すぎるか... 

ボディブロー

マーク・ストレンジ

早川書房

 

2010

ジョゼフ(ジョー)・グランディ

<ロード・ダグラス・ホテル>の警備責任者

主人公は元ヘビー級ボクサー。 引退後 探偵をしていた頃 現在のホテルの経営者を身を呈して守ったことから ホテルに勤務することに。 ところが 以後8年間引き篭っていた経営者が公の席に出席したその日 ホテル内オーナー居室にてメイド兼愛人が殺害。 その犯人探しを命じられるのですが... 渡辺二郎さんや大和武士さんやカシアス内藤さんのように強面を誇示することもなく 仕事をこなす主人公がなかなか魅力的。 なお舞台はカナダのようです。

三人のこびと

フレドリック・ブラウン

東京創元社

 

1962

エドワード・ハンター

アム(サーカスのボール・ゲームの経営者)の甥

サーカスのテント内でこびとが殺されますが 身元不明でサーカスとは無関係の模様。 さらにサーカスで飼育されていたチンパンジーに少年タップダンサーが相次いで死体で発見。 果たしてこれらの事件に何らかの共通点があるのでしょうか?  主人公の成長過程を「悪い女の子に騙されはしないか」などと 固唾を飲んで見守ってしまいました。 寺山修司「田園に死す」の 「一寸法師」ミスター・ポーンさんが「空気女」春川ますみさんと共に登場する場面をついつい思い浮かべてしまいました。

 

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