藍川由美 「うたの寺子屋」2005年始動!
みんなで 「日本のうた」 を歌おう! 日本語を美しく歌うコツを覚えよう!
わが国の音楽教育は、自国の音楽的伝統とは無関係に、明治時代に始まりました。最初、外国曲に日本語の歌詞をつけて唱歌教材とした文部省は、次第に日本人の作詞作曲による唱歌を充実させていったのです。 一方、大正時代には、日本の伝統を無視した唱歌教育に批判的な詩人や文学者、作曲家らが子どもにふさわしい童謡を模索し始めます。いわゆる文部省唱歌は明治に急造されたヨナ抜き音階が主流でしたが、童謡は日本の伝統的な音階(陰旋・陽旋)を生かして作曲されたこともあって大衆に歓迎され、瞬く間に浸透したようです。こうした童謡とわらべうたの関係を探りつつ歌うのも推理小説を読んでいるようで楽しいとの声が届いています。
戦前は、文部省が学校で童謡を歌うことを禁じたほどの敵対関係にあった唱歌と童謡ですが、戦後の教科書には童謡ばかりか流行歌まで掲載されています。また、歌詞や音符が改作されて、本来の姿を失った作品も少なくありません。このまま明治、大正、昭和…と歌い継がれてきた日本のうたが姿を変えてゆくのは悲しいですね。そんな思いから1年に20回のペースで「うたの寺子屋」を開催し、皆さんと一緒に日本の歌をうたう活動を続けています。 伴奏は藍川由美が弾く足踏みオルガンかピアノ、会場では歌詞カードを配布します。楽譜が必要な方は、藍川由美編集・校訂の『日本の唱歌』『日本の童謡』(音楽之友社刊)をお求め下さい。 なお、「うたの寺子屋」の開催方法については、メールでお問い合わせ下さい。
|