文部省唱歌集 「故郷」・・・・・・・藍川由美

夏は来ぬ

荒城の月

箱根八里

青葉の笛

ふじの山

春が来た

われは海の子

虫のこえ

かたつむり

案山子

紅葉

冬の夜

茶摘

汽車

村祭

春の小川

村の鍛冶屋

 

冬景色

鯉のぼり

早春賦

朧月夜

故郷

 

録音:1996年4月6日(仙台市青年文化センター)/1995年7月10日(秩父ミューズパーク音楽堂)

ピアノ:花岡千春/高須亜紀子          カメラータ CMCD-20062


カメラータ CMCD-20062
 耳慣れた歌でも、人前で歌うとなると慎重にならざるを得ない。
 どんな楽譜を選ぶかによって、歌詞や伴奏が変わってくるからだ。
 日本の楽譜のいい加減さには慣れっこだが、「文部省唱歌」の場合、単なる誤植ではないだけに事は重大だ。
 「文部省唱歌」の独自性は、編集委員らが匿名で創作に携わっていた点にある。個人の情念や思惑を超えた次元で創作されていたからこそ、時代ごとに改作されることになった。
 こうした歴史を持つ日本の唱歌の場合、どの時点をオリジナルと定めるのかが難しい。
 このアルバムでは、私が校訂した「原典ピアノ伴奏譜による『日本の唱歌』」(音楽之友社刊)を用いて演奏しているが、それは選択の一例に過ぎない。
 次は、明治初期に演奏されていた形、例えばお箏と胡弓の伴奏で「日本の唱歌」を歌ってみたい。
(藍川由美)

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