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伊福部 昭 の音楽 vol.1


写真提供:伊福部家

2009年 2月 9日(月)19時開演

東京文化会館 小ホール

二十五絃箏曲『胡哦』 (1997)
二十五絃箏:野坂 操壽

頌詩『オホーツクの海』 (1958/1988) 更科源蔵・詩
ソプラノ:藍川 由美/ファゴット:水谷 上総
コントラバス:吉田 秀/ピアノ:安宅 薫

『蒼鷺』 (2000) 更科源蔵・詩
ソプラノ:藍川 由美/オーボエ:池田 昭子
コントラバス:吉田 秀/ピアノ:安宅 薫

『ヴァイオリン・ソナタ』 (1985)
ヴァイオリン:奥村 智洋/ピアノ:新垣 隆

二面の二十五絃箏による『日本組曲』 (1933/1991)
二十五絃箏:野坂 操壽/低音二十五絃箏:小宮 瑞代




伊福部 昭 の音楽 vol.2

2010年 2月 8日(月)19時開演

東京文化会館 小ホール

二十絃箏曲『物云舞(ものいふまひ) (1979)
二十五絃箏:野坂 操壽

二十五絃箏曲『幻哥(げんか) (1994)
二十五絃箏:小宮 瑞代

『摩周湖』 (1992) 更科源蔵・詩
ヴィオラ:百武 由紀/ソプラノ:藍川 由美/ハープ:木村 茉莉

ハープのための『箜篌歌(くごか) (1969/1989)
ハープ:木村 茉莉

『因幡万葉の歌 五首』 (1994)
ソプラノ:藍川 由美/アルトフルート:西川 浩平/二十五絃箏:野坂 操壽




伊福部 昭 の音楽 vol.3

2011年 3月27日(日)19時開演

東京文化会館 小ホール

『ピアノ組曲』 (1933)
ピアノ:田中 順子

『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』 (1955) 舞台初演
ソプラノ&縄文土器太鼓:藍川 由美 (作曲者直伝の奏法による)

古代日本旋法による『踏歌』 (1967)
ギター:稲垣 稔

『ヴァイオリン・ソナタ』 (1985)
ヴァイオリン:堀内 麻貴/ピアノ:加納 麻衣子




伊福部 昭 の音楽 vol.4

2023年 6月28日(水)18時30分開演

ルーテル市ヶ谷センター (入場無料)

『平安朝の秋に寄する三つの詩』 (1933)
――小野小町・曾禰好忠・和泉式部――
ヴォーカル:藍川 由美/ピアノ:百武 恵子

『摩周湖』 (1992) 更科源蔵・詩
ヴィオラ:百武 由紀
ヴォーカル:藍川 由美/ピアノ:百武 恵子

『蒼鷺』 (2000) 更科源蔵・詩
オーボエ:神農 広樹/ソプラノ:藍川 由美
ピアノ:百武 恵子/コントラバス:竹田 勉

対談 : 伊福部 極 + 藍川由美
・「『先哲叢談』の荻生徂徠の伝記に『赤貧洗うがごとし』とあるように、貧乏は恥ずべきことではない」。江戸時代中期の儒学者・荻生徂徠は最初芝で塾を開き、『赤貧洗うがごとし』で何も所有していなかったが、増上寺近くの豆腐屋が「徂徠貧にして志有るを憐れみ」、毎日のようにおからを届けたという。この逸話を苦学生に伝え、励ました伊福部昭氏は弟子からレッスン代を取っていなかった。

・伊福部昭氏が「私の作品は絶対に移調されては困る」と仰っていた"理由"として、ピアノやティンパニーなどの倍音を考慮して作曲されていた点、ギターなど弦楽器の開放弦を活かして作曲されていた点などが挙げられる。伊福部昭氏からギター曲《踏歌》を献呈された長男・極氏によれば「開放弦と押弦(おうげん)はテンションが違う」ため、移調すると作曲者がイメージした曲のメリハリの位置が変わる恐れがある。

・2006年2月、伊福部昭氏の他界直後に藝大図書館から《平安朝の秋に寄する三つの詩》発見に関して伊福部家に電話があり、葬儀で慌しいため日を改めて欲しいと伝えると連絡が無いまま翌年同作品発見のニュースが流れた。作曲者は自作として登録しておらず、遺族は楽譜を見せられていない。にも拘わらず、《平安朝〜》は2014年3月まで閲覧およびコピーできる状態にあったらしい。2021年11月、JASRAC未登録の《平安朝〜》を含むCDが発売されたが、タイトルに2ヶ所の誤字があった上、著作権継承者の許諾を得ていなかったため、2022年1月に販売中止の措置が取られた。
 伊福部昭氏長男には2021年11月発売のCDは届けられておらず、内容を確認できていなかったため、次女が藝大図書館から取り寄せた手稿譜コピーと、藍川由美が校訂した楽譜を送付。その後、2022年4月12日に藍川が試演した《平安朝〜》の録音を著作権継承者全員に送り、作品登録の判断を仰いだ結果、JASRACに作品届が出され、2023年5月31日から有効となった。
etc.

百武 由紀 (Yuki HYAKUTAKE / Vla.)
 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。井上武雄、浅妻文樹、ウィリアム・プリムローズ、セルジュ・コローの各氏に師事。第68回日本音楽コンクール作曲部門審査員特別賞、第65回文化庁芸術祭大賞、第10回佐治敬三賞等を受賞。1999年まで東京都交響楽団首席奏者。東京音楽大学特任教授、愛知県立芸術大学名誉教授、名古屋音楽大学客員教授。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」で『土俗的三連画』等を演奏。

藍川 由美 (Yumi AIKAWA / Vo.)
 東京藝術大学を経て同大学院修士課程・博士課程修了。学術(音楽)博士。声楽を畑中良輔氏、古代歌謡と和琴を岩波滋氏に師事。1992年文化庁芸術祭賞受賞。1994年「天皇陛下御還暦奉祝会」、1999年「天皇陛下御即位十年奉祝記念式典」等にて御前演奏。 アメリカ、中国、ヨーロッパの各地で演奏、録音、TV出演を行なう。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」で『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』を独唱。

百武 恵子 (Keiko HYAKUTAKE / Pf.)
 東京音楽大学および大学院修了。パリ国立高等音楽院にて伴奏科、室内楽科を一等賞を得て卒業。2007年文化庁海外派遣芸術家海外研修員。フランス国際コンクール室内楽部門第1位。ロン=ティボー国際コンクール、カザルス音楽祭等の公式伴奏者をつとめる。2010年国際交流基金の支援によりアルジェリアにてリサイタルを行なう。ピアノを三浦捷子、川上昌裕、伴奏法と室内楽を J.ケルネル、山洞智、C.イバルディの諸氏に師事。東京音楽大学講師。

神農 広樹 (Hiroki SHINNOU / Ob.)
 武蔵野音楽大学卒業、ドイツ国立トロッシンゲン音楽大学大学院修了。石橋雅一、青山聖樹、インゴ・ゴリツキ、ゼフキ・エツゼファ、ニコラス・ダニエル、オリヴィエ・スタンキエーヴィチの各氏に師事。第91回(2022年)日本音楽コンクール第2位。現在、新日本フィルハーモニー交響楽団首席オーボエ奏者。

竹田 勉 (Tsutomu TAKEDA / Cb.)
 金沢大学および東京芸術大学卒業。松中久儀、永島義男、ツォルト・ティバイ、イジー・フデッツの各氏に師事。プラハ留学から帰国後、オーケストラや室内楽の分野で活躍するほか、ジョヴァンニ・ボッテジーニのコントラバス協奏曲のソリストもつとめた。現在、新日本フィルハーモニー交響楽団首席コントラバス奏者。



伊福部 昭 の音楽 vol.5

2024年 2月 4日(日)17時開演

ルーテル市ヶ谷センター (入場無料)

『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』 (1955)
ヴォーカル&シントコ(作曲者直伝の奏法による):藍川 由美

『SONATA per Violino e Pianoforteヴァイオリン・ソナタ (1985)
ヴァイオリン:堀内 麻貴/ピアノ:蓼沼 明美

頌詩『オホーツクの海』 (1958/1988) 更科源蔵・詩
ソプラノ:藍川 由美/ファゴット:坪井 隆明
コントラバス:竹田 勉/ピアノ:蓼沼 明美

お話 : 伊福部 姜子・伊福部 極  聞き手:藍川 由美
伊福部家のこと & 勇ア家のこと

堀内 麻貴 (Maki HORIUCHI / Vln.)
 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。大野元子、白柳昇二、海野義雄、浦川宜也、P.カンター、W.ラデマハー、S.ゴールドベルクの諸氏に師事。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」に出演。1991-92年の米国留学時に全額奨学生としてアスペン音楽祭に参加。2002年度文化庁在外研修員としてドイツに留学。リサイタルや室内楽のほか、近年は古楽奏者としても演奏や録音を行なっている。1985年、新日本フィルハーモニー交響楽団入団。第一ヴァイオリン・フォアシュピーラーをつとめる。

蓼沼 明美 (Akemi TADENUMA / Pf.)
 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。田村宏、林美奈子の各氏、ロンドンにてマリア・クルチョ氏に師事。1987年マリア・カナルス国際コンクールの二重奏部門で第2位入賞。第58回日本音楽コンクール審査委員会特別賞を受賞。ソロおよびアンサンブルで数多くの録音、放送を行なっている。東京学芸大学、国立音楽大学講師。

藍川 由美 (Yumi AIKAWA / Vo.)
 東京藝術大学を経て同大学院修士課程・博士課程修了。学術(音楽)博士。声楽を畑中良輔氏、古代歌謡と和琴を岩波滋氏に師事。1992年文化庁芸術祭賞受賞。1994年「天皇陛下御還暦奉祝会」、1999年「天皇陛下御即位十年奉祝記念式典」等にて御前演奏。 アメリカ、中国、ヨーロッパの各地で演奏、録音、TV出演を行なう。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」で『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』を独唱。

坪井 隆明 (Takaaki TSUBOI / Fg.)
 国立音楽大学卒業。1992年第9回日本管打楽器コンクールファゴット部門第1位。一戸哲、霧生吉秀の両氏に師事。アフィニスオーケストラセミナー等で、ジェラルド・コーリー、ダグ・イエンセン各氏の指導を受ける。現在、新日本フィルハーモニー交響楽団首席ファゴット奏者。ソリストとして同団と度々協演。国立音楽大学、コンセルヴァトワール尚美ディプロマ科講師として後進の指導にもあたっている。

竹田 勉 (Tsutomu TAKEDA / Cb.)
 金沢大学および東京芸術大学卒業。松中久儀、永島義男、ツォルト・ティバイ、イジー・フデッツの各氏に師事。プラハ留学から帰国後、オーケストラや室内楽の分野で活躍するほか、ジョヴァンニ・ボッテジーニのコントラバス協奏曲のソリストもつとめた。現在、新日本フィルハーモニー交響楽団首席コントラバス奏者。



伊福部 昭 の音楽 vol.6

2024年 5月31日(金)18時30分開演

ルーテル市ヶ谷センター (入場無料)

『Deux Caracteres』二つの性格舞曲 (1955/1961)
ヴァイオリン:堀内 麻貴/ピアノ:蓼沼 明美

『SONATA per Violino e Pianoforteヴァイオリン・ソナタ (1985)
ヴァイオリン:花崎 淳生/ピアノ:百武 恵子

ハープのための『箜篌歌(くごか) (1969/1989)
ハープ:木村 茉莉

『摩周湖』 (1992) 更科源蔵・詩
ヴィオラ:百武 由紀/ヴォーカル:藍川 由美/ハープ:木村 茉莉

映画『親鸞』より「わがこひは」 (1960)
歌&琴:藍川 由美

木村 茉莉 (Mari KIMURA / Harp.)
 9歳よりハープをヨセフ・モルナール氏に師事。東京藝術大学附属高校ハープ科に入学。1963年パリ国立高等音楽院ハープ科に入学し、ジェラール・デヴォス教授に師事。1965年に同科を、68年に和声科予備科を一等賞を得て卒業。65-67年までフランス政府給費留学生となる。パリをはじめ各地でオーケストラとの共演やリサイタルなどを行ない帰国。日本を代表するハーピストとして国際的に活躍し、国際ハープコンクールの審査員等もつとめている。
 第1回中島健蔵音楽賞、第10回佐治敬三賞等を受賞。

百武 由紀 (Yuki HYAKUTAKE / Vla.)
 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。井上武雄、浅妻文樹、ウィリアム・プリムローズ、セルジュ・コローの各氏に師事。第68回日本音楽コンクール作曲部門審査員特別賞、第65回文化庁芸術祭大賞、第10回佐治敬三賞等を受賞。1999年まで東京都交響楽団首席奏者。東京音楽大学特任教授、愛知県立芸術大学名誉教授、名古屋音楽大学客員教授。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」で『土俗的三連画』等を演奏。

藍川 由美 (Yumi AIKAWA / Vo.)
 東京藝術大学を経て同大学院修士課程・博士課程修了。学術(音楽)博士。声楽を畑中良輔氏、古代歌謡と和琴を岩波滋氏に師事。1992年文化庁芸術祭賞受賞。1994年「天皇陛下御還暦奉祝会」、1999年「天皇陛下御即位十年奉祝記念式典」等にて御前演奏。 アメリカ、中国、ヨーロッパの各地で演奏、録音、TV出演を行なう。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」で『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』を独唱。

堀内 麻貴 (Maki HORIUCHI / Vln.)
 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。大野元子、白柳昇二、海野義雄、浦川宜也、P.カンター、W.ラデマハー、S.ゴールドベルクの諸氏に師事。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」に出演。1991-92年の米国留学時に全額奨学生としてアスペン音楽祭に参加。2002年度文化庁在外研修員としてドイツに留学。リサイタルや室内楽のほか、近年は古楽奏者としても演奏や録音を行なっている。1985年〜2024年、新日本フィルハーモニー交響楽団第一ヴァイオリン・フォアシュピーラーをつとめる。

蓼沼 明美 (Akemi TADENUMA / Pf.)
 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。田村宏、林美奈子の各氏、ロンドンにてマリア・クルチョ氏に師事。1987年マリア・カナルス国際コンクールの二重奏部門で第2位入賞。第58回日本音楽コンクール審査委員会特別賞を受賞。ソロおよびアンサンブルで数多くの録音、放送を行なっている。東京学芸大学講師。

花崎 淳生 (Atsumi HANAZAKI / Vln.)
 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。井上武雄、日高毅、J.W.ヤーンの諸氏に師事。1985年「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」に出演。1986-89年、独逸カールスルーエに留学。エルデーディ弦楽四重奏団メンバーとして、2001年・2003年にドイツで公演。
 古典四重奏団として1997年に村松賞、2004年・2007年・2019年に文化庁芸術祭優秀賞および大賞を受賞。

百武 恵子 (Keiko HYAKUTAKE / Pf.)
 東京音楽大学および大学院修了。パリ国立高等音楽院にて伴奏科、室内楽科を一等賞を得て卒業。2007年文化庁海外派遣芸術家海外研修員。フランス国際コンクール室内楽部門第1位。ロン=ティボー国際コンクール、カザルス音楽祭等の公式伴奏者をつとめる。2010年国際交流基金の支援によりアルジェリアにてリサイタルを行なう。ピアノを三浦捷子、川上昌裕、伴奏法と室内楽を J.ケルネル、山洞智、C.イバルディの諸氏に師事。東京音楽大学講師。