1項 表紙
おかあさんのたからもの
せんせい あのね
おかあさんのたからものはね
ぼくだって
おかあさんのたからものは
ぜったい ゆびわだと
おもって いたけど
ゆびわは 2ばんめだった
ぼく
たからものになっちゃってこまるよ
たからものって
はめたり つめたり
かけたりするものなのに
でも
なんか いいきぶん
ぼくは
そとへでて はしりまわったよ
《愛知県岡崎市立生平小1年 杉山晴彦》
2項・3項
ミニ説法
真宗寺院の特徴は、内陣が金箔が施され、欄間(らんま)や前机等の彫刻が極彩色に色づけされていることです。
この極彩色は、単にきれいということに止まらず、精神の調和を象徴し、見るに人の安心を与える効果があるようです。
過日、あるホームページで、色の持つ意味についての記述を見つけました。少し引用してみます。
赤は、色彩のスペクトルの中でも、もっとも濃い色です。この色は、情熱的で、エネルギーを感じさせる色であり、精神に刺激を与え、活動力や肉体的な力を表現します。粘り強さ、積極性、力などは赤の特徴です。いきすぎると怒りや激怒、反抗心に発展することがあります。
オレンジは、赤と黄色の中間の色で、赤と黄色の両方の性質を併せ持っています。赤のように外交的で独断的な色ですが、もっと黄色に近い、活動的で軽快なイメージを持っています。自然で直情的な陽気さを表し、自身や勇気、朗らかさ、自発性、積極的な姿勢だけでなく、健康や活力、創造力と喜びをもたらしてくれるのです。コミュニケーション、行動、冒険はこの色の特徴です。
しかし、マイナス面として横柄で威圧的な態度が含まれています。これは派手好きとか、自己顕示欲となってあらわれることがあります。弱い面として憂鬱、悲しみとも結びつき、極端な場合には活力のなさ、破壊的な態度に現れることもあります。
黄色は、知性や好奇心をあらわしています。精神を高揚させ、元気づけてくれます。暖色の中でももっとも明るく、光や希望をもたらし、すべてがうまくいくような感じをもたらしてくれます。心を開かせ、ふるいたたせるようです。眼識、洞察力、決断力はすべて黄色と一致します。
マイナス面として、破壊的なところがあげられます。計算高い考え方、悪意、お世辞などがあります。これらは精神的うつや、深刻な悲観主義と結びついた極端な消極性へといたる可能性があります。
グリーンは、バランス、調和を表します。安全と自由、他人に負担をかけず、中立的なイメージを持っています。寛容さ、しっかりした良識、良心的行動、理解力をもたらします。安全や保護といったイメージが¥あり、決断を下すのに適切な雰囲気を作り出してくれます。緑は生命復活のきっかけとなり、発展の精神を示しています。
マイナス面として、無関心、不安感があります、過度の用心深さ、疑念も弱い点です。最悪の場合、停滞や堕落を引き起こしてしまいます。
水色は、変化を求め、常に生き生きとしている色です。親切で開放的な性質を持ち、自由で有益で、意気揚々とした色です。この色は、変化、変身の機会を提供してくれます。
マイナス面として、時に未熟さに悩まされ、それによって混乱したり、前進していけなくなったりすることがあります。孤立感や孤独感はさらに消極的な特徴で、感情面での明快さを欠くといった状態をもたらします。
ブルーは、この色は寒色で、静けさと誠実さは献身と信頼をもたらします。また、ブルーの安らかさは、平和、誠実、そしてすばらしいリラックス感とヒーリング感をもたらし、人々をひきつけます。
マイナス面として、疑い深さ、そして非現実的な面にあります。ルーズさ、自己満足に走ってしまうことがあります。そしてついには無気力な状態を引き起こします。
紫は、芸術的才能、忍耐力、思いやりがこの色と関連しています。なめらかで静かなパワーは、実践的な理想主義を示します。
マイナス面としては、忘れっぽさと忍耐のなさがあります。非現実的な理想主義、プライドの高さ、傲慢、堕落などへと悪化することがあります。
マゼンタは、やさしくて、温かく、保護してくれる色です。すべての色の中でもっとも洗練された色であり、純粋な形で理想主義を表現するので、献身、尊敬、感謝の気持ちなどはこの色特有のものとされています。
弱い面は、支配的、独占的、狂信的に見えてしまうことです。自愛に欠け、自分の必要とするものがわからずに不安感に陥ってしまうこともあります。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/1175/meaningogclr.html・より転載。
こうして色の特徴を見ると、それぞれが個性があり、主張があります。個性を持ったさまざまな色を、多用に用い極彩色にすることにより、調和と安心を表現したものが、寺院彫刻における極彩色の果たす役割であるようです。
阿弥陀仏の浄土が示されている「無量寿経」にも、同様にさまざまな色が展開されています。
「無量の光色」「容色微妙」や、「光色晃耀にして、ことごとく厳麗を極む」「青色に青光、白色に白光あり、玄・黄・朱・紫の光色もまたしかなり」等々。
色の表現は、理屈を超えて、私たちの感性に直接、大切なことを伝える働きを持っています。寺院における極彩色の色づけは、安らぎと調和をメッセージしている。これはある日の、私の回想です。
4項 上段 集い案内
下段 住職雑感
* 今号で、色の話を長々と書きました。これは、大須賀発蔵先生と蓮の話しをしていた時、私が佐原の植物園には「青い蓮」はなかったことをお伝えすると、先生も青い蓮は見たことがないとのことでした。先生いわく、どの教典にも、色の付いた蓮が紹介される場合、青い蓮から出てくる。これは、青は空の色であり、青は空を顕すという意味を重んじて青い蓮から出てくるのではないかとのことでした。そのお話しから、色の持つ意味を調べていて、二項で紹介したホームページに出会いました
*川口外務大臣が、これぞと言うときは赤い服を着て登場するという。生活の中で色の持つ性質を知って、色を楽しむのも良いかなと思って、長々の引用になりました。
* 青蓮華と言うから、青色の蓮があるのかと思っていたら、青蓮華という種類の蓮があることが解りました。花の色は精白で、大小百三十余枚の花弁があり、花容豊満香り高く、、あざやかな青白色であることから。仏陀の眼の形容される蓮です。
* 一項の詩は、ホームページ「いのちの言葉」http://www2.wbs.ne.jp/~inochi/kotoba-1.htmlより転用しました。
南無阿弥陀仏