かくれんぼ

5月

6.13 7日に箱根入り口にある、神奈川県立・生命の星 地球博物館へ行きました。35億年前の地球最古の生命の化石を見ることが目的でした。2時間、地球について学習しました。平日なので来館者はほとんど中高の生徒でした。事前に宿題が出ているらしく熱心にメモを取っていました。

旭川動物園の動物をどう見せるかが話題になっているので、地球博物館のような動かないものを展示するには動画を用いることが有効です。できれば展示物一つ一つに、たとえば岩だったら読ませて理解させるのと平行して動画を組み込み地球46億年のストーリーの中での位置づけなど興味深く見せることがこれからの課題でしょう。これは仏像などの宗教の展示物や美術館などでもこれからの課題です。ただ見物者の興味や理解度に任せて見ていただくのではなく、物のもつメッセージを興味深く伝えることが大切です。

その点、旭川動物園の功績は、動物園にとどまらず重要な示唆を与えています。

6.1 「親鸞物語」が朱鷺書房から出版されることとなりました。昨年12月に完成しましたが、8月のお盆に間に合わないのではないかと心配しました。なんとか間に合いそうです。

思えば2003年10月に坂東性純先生(元大谷大学教授・翌年一月ご往生)を上野の報恩寺に訪ねたときでした。先生が奥から鎌倉時代の京都の古地図と親鸞聖人の家系図をお持ちになり、聖人の末娘覚信尼が道元禅師の兄で当時内大臣であった久我通光公の館に女房(女官)として勤めていたこと、また禅師が示寂に際して数日間滞在した西洞院高辻西は、親鸞聖人が八十一歳の折に居住していた西洞院高辻下の斜め前であることなどを説明され、「その折にお二人は会われていたに違いない」と熱心に話されました。先生には、報恩寺の寺宝である親鸞聖人のお木像が持つ払子(ほっす)は、聖人が禅師から贈られたものという伝承がお心の奥にあったからかも知れません。

 自坊へ帰った私はその夜、坂東師の好奇心に触発されるように、パソコンに向かうと親鸞聖人と道元師はどのような会話をされたのだろうかと、文献に当たりながら空想し文章に認めました。それがこの物語を書いた最初の日でした。お楽しみに。