オンライン・レッスン No. 18
EBAKOS ON LINE LESSON NO.18
【日本語版アーバン金管教本41ページのスラー(またはレガート)の練習曲】その2
譜例1と2はスラー(タンギングをしない)で、となりの音(2度音程)に滑らかに移行するという練習でした。
勿論最初のうちは、なかなか滑らかには演奏できないものですが、息と舌(口腔)の操作に慣れてくるにつれて、できるようになってくると思います。
さて、今回は、この続きです。まず、3度音程の練習です。譜例3から譜例6まで。
音程は広くなって、少しやりにくいかと思いますが、譜面は簡単になっています。
「出る息」と「出す息」を上手にコントロールして、上っていって下さい。
同じ指使いで音を変えるのは、最初のうちは、難しいと思いますが、そういったうまく上れない箇所は、シラブルを【u-】から【yi-】に変えて、やってみましょう。下がるときは、シラブルを【yi-】から【u-】に変えるのを忘れないように。
なんとかうまく上がれても、同じポジションに下がってこられないと、マスターしたとは言えません。
音が下がるときに、唇を緩め過ぎないように注意して、身体の方はリラックスしてくだい。
そのリラックスした状態が、初めに上がるときと同じ状態になることができれば、続けて演奏することができます。
譜例7から10までは4度音程の練習になります。次の音の高さをイメージして、息と舌(口腔)を操作して、大胆に練習を行って下さい。
譜例11は5度の練習。
譜例12は6度の練習です。
譜例13も6度の練習ですが、このエチュードは少し高度なことにも挑戦してみましょう。
これまで、上向形のフレーズは必ずクレッシェンド、下降形のフレーズはディミニュエンドしてきました。
この練習曲では、強拍に低い音、弱拍に高い音が来ています。譜例1で申し上げたように、これまでのやり方は、音楽としては不自然な部分があります。
上向形のフレーズは必ずクレッシェンド、下降形のフレーズはディミニュエンドというのをマスターできたら、
もう少し自然なフレージングを心がけて下さい。
つまり、1拍目・3拍目に少しビートの「重さ」を感じて、上向形のフレーズですが、逆にディミニュエンドしてみましょう。
随分、フレーズの感じが違ってくると思います。両方、吹き分けられるように、頑張ってみましょう。
実際に演奏する場合どちらの表現を取るか、それはその音楽の持つ表情やビート感に応じて、自分で判断して決めて下さい。
譜例14は随分メロディーらしい練習曲です。
この譜例には、上向形の際にクレッシェンドがありますが、2拍子の持つビート感を忘れないで、1拍目に、多少の「重さ」を感じて、演奏してみて下さい。
譜例15は7度音程の練習曲です。この練習曲も美しいメロディーを持っています。しかもp(ピアノ)です。
小さな音で7度音程をうまく吹くのは、初心者には、かなり高度な要求です。
最初のうちは、mp(メゾピアノ)からmf(メゾフォルテ)でする練習しましょう。
唇に大きな負担をかけないためにも、「出る息」と「出す息」を上手にコントロールする事を忘れないで下さい。
それからシラブルを【u-】から【yi-】に変えて次の音の高さをイメージする事も忘れないように。
また、フレージングに関しても、この教本では、1・3小節目にクレシェンドディミニュエンドがありますが、
その「やま」を2・4小節目の最初の拍に持ってくるフレージングでもやってみてください。
この二つを上手に吹き分けることで、更に表現力が豊かになると思います。
少し、きつい練習曲ですが、これができるできないは大変大きな開きがあります。頑張って練習しましょう。
皆さんのご意見をお待ちしています。
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